大容量のメールボックスが使えて、さらにPOP3/SMTPでアクセスできるなど、ウェブメールサービスの使い勝手が向上し続けている。そこで今回は、これらのウェブメールサービスがWILLCOM 03で快適に使えるかどうかを検証した。
ウェブメールというと、メインで使っているメールアカウントを伝えたくないときなど、サブのアカウントとして使われることが多かった。しかし最近では、メインのアカウントとしても十分に使えるウェブメールサービスが増えつつある。
ウェブメールのメリットは、ウェブブラウザさえあればどこでも使えることだけではない。モバイル環境との相性のよさも大きなポイントだ。多くのウェブメールでケータイ端末からのアクセスをサポートしているほか、サービスによってはスマートフォンから快適にアクセスできる機能を提供している。
そこで今回はモバイル端末としてウィルコムのスマートフォンである「WILLCOM 03」を使い、「Gmail」と「Yahoo!メール」、そして「Hotmail」の使い勝手を検証した。
多彩な接続方法を用意するGmail
Googleが提供するウェブメールサービスである「Gmail」は、現在7GBを超えるメールボックスやAJAXを利用した使い勝手のよさ、精度の高い迷惑メールフィルタ、POP3やIMAP4でのアクセスに対応するなど、多彩な機能を盛り込んだ人気の高いウェブメールサービスである。会員登録は無料で、Googleのアカウントを取得すれば、誰でも利用することができる。
WILLCOM 03でGmailにアクセスする方法としては、Internet ExplorerやOpera Browserなどを利用してアクセスする方法、メールソフトからPOP3、あるいはIMAP4による接続、そしてJ2MEアプリケーションとして提供されている専用クライアント「Gmail for mobile」を利用したアクセス、さらにはGoogle Syncによる同期と、さまざまな方法が用意されている。
まずウェブブラウザでのアクセスだが、WILLCOM 03に組み込まれているOpera Browser、あるいはInternet Explorerを使って、PCと同様にGmailのアドレス(http://mail.google.com/)にアクセスしてアカウントを入力すればよい。WILLCOM 03からのアクセスでは、軽量なモバイル形式での表示となり、必要最小限のものしかダウンロードしないためレスポンスも上々。レイアウトもシンプルで、上下キーで読みたいメールを選択し、Enterキーで開くという操作もしやすい。
また、Gmailの設定でにアクセスしてPOP3、あるいはIMAP4による接続を許可しておけば、WILLCOM 03上で動作するメールソフトでも受信可能だ。なお標準の「メール」なら、アカウント作成でGmailのメールアドレスを入力すれば接続先アドレスなどを自動的に設定してくれる。
専用クライアントのGmail for mobileも用意されている。こちらはスマートフォンなどの小型端末上で動作するJavaのプラットフォーム「J2ME」を使って作られたアプリケーションだ。「http://m.google.com/mail」からクライアントをダウンロードし、インストールすれば使うことができる。ただ上下キーでメールは選択できるものの、Enterキーでは開くことができず画面をタップしなければならないなど、使い勝手はあまりよくない。
Active Syncを使ったメールのダウンロードにも対応している。「WILLCOM 03で始める、Windows Mobile 再入門(中編)」で紹介したようにActive Syncを設定し、さらに「同期するデータ」で「電子メール」を選択すればよい。これで同期を行えばGmailで受信したメールが自動的にダウンロードされ、「メール」で閲覧することができる。
このようにWILLCOM 03からの接続方法が数多く用意されているため、環境などに合わせて選択できる。なお、別のメールサーバのメールをGmail経由で受信する機能が用意されているので、ISPなどのメールも合わせてGmailで管理するようにすれば、どのアカウントでも外出先で気軽に見られるのもポイントだろう。