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行っとけ! Ubuntu道場! 第7回

~師範! 今日公開のUbuntu9.10を解説してください!~

2009年10月29日 16時00分更新

文● hito(Ubuntu Japanese Team) イラスト●瀬尾浩史

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Ubuntuインストール前の注意点

瀬尾浩史:アップグレードではなく、新規インストールの場合はどうすればいいですか? 今度自宅のサーバをCentOSからUbuntu Serverにしようと思ってるんですが。

編集S:センセー、リナヲタの地が出ちゃってます!ちゃんとセオペンの演技続けて!

瀬尾浩史:はっ。

村田:まぁ、この場合は言うことはひとつですよね。

やまね:リリースノート読め?

ミズノ:リリースノート読め。

あわしろいくや:リリースノート読め。

hito:リリースノート読め。

村田:リリースノート読め。

小林:リリースノート読め。

瀬尾浩史:カオスなこの対談ではレアなことに、全員一致ペン……!

編集S:前ページとおんなじネタか……。

小林:色々と面倒な要素が増えるので、できたら専用マシンを準備して、デュアルブートを避けた方が良いかもしれません。特に、充分にPCに慣れていない方の場合は。

村田:もちろん、マシンを準備できない場合はデュアルブートにしてもいいとは思います。

hito:あと、ノートPCでデュアルブートするなら、インストール時には余計なものを装着してない状態にするのがいいですね。基本的には「そのまま入れればデュアルブート」なんですが、USBメモリとかSDカードとか、USB HDDとか、余計なものが付いた状態でインストールするとデュアルブート設定がうまく機能しない可能性はあります。

あわしろいくや:これも前ページからの引き継ぎですが、「リリースされた直後は情報がないので、あわてて手を出すな」ですな。

やまね:もちろん、慣れてる人は問題ないんだけど。これはWindowsでも一緒だよねぇ……。

ミズノ:発売日にWindows 7買う人は、ちゃんと人柱erになる気概がないといけませんよ。

小林:あとはやはり、「きちんとバックアップ」でしょうか。設定ミスやバグを含めて、思わぬトラブルで「元に戻せなくなる」ということはありえます。

編集S:私物ノートPCのWindowsリカバリ領域なんか、使わずに消したんですがマズいですか。

hito:元に戻すつもりなら、リカバリDVDとか作ってあるんですよね?

編集S:いやまったく。

やまね:それって元に戻せないんじゃ。

編集S:いや、Windows7アップグレードオプション付なんで、それ使えばいいかなーなんて。てへ。(注2)

瀬尾浩史:勇者がいるペン……。

村田:……いまどきのノートでは、自分でリカバリCDやDVDを作ることになっているので、きちんと作成しておきましょう。

hito:あと、リリース直後には日本語 Remix CDのISOイメージはBitTorrentでしか提供しないので、「初日に手を出して自爆」コースは少なくなるといいなぁ、とちょっとだけ思ってます。

やまね:あれ? 回線足りないからTorrentにしただけじゃない?

hito:えぇと……ノーコメント。ただし、「ニヤリ」という笑い付きで。

やまね:そんなところで黒幕としてのアイデンティティ追求せんでも……。

リリース直後は、Ubuntuユーザなら「Transmission」を使ってダウンロードしよう。標準アプリなので、TorrentファイルへのリンクをクリックするだけでTransmissionが起動しダウンロードが開始される。シードが多いほど、ダウンロード速度は速くなるので、ダウンロードが終わったらしばらく放置してシード側に回ろう(アップロード率3以上を目指すと貢献度大)。Windowsからのダウンロード方法など、詳しくは https://wiki.ubuntulinux.jp/UbuntuTips/Install を参照

あわしろいくや:まぁいろいろと事情があるんだ、ぐらいのことは思っておくといいですな。

ミズノ:ふむ。話は変わりますが、新しいノートPCだと9.10の方が良かったりしません?

小林:そうですね。極端に新しいハードウェアの場合だと、9.10の方が良さそうです。

hito:今の時期で極端に新しい、ってのはLynnfieldベースのCore i7/i5だろうとは思いますが、あのへんのサポートどうなってたかな……。カーネルにはかなり昔にこっそり追加されてた気がしますが、Turbo Boost効かないかもみたいなバグ情報も見たような。

瀬尾浩史:クロックが下がらない?

hito:いや、クロックの変動はするんだけどTurbo Boostされないぜみたいな。単に表示される周波数表示だけの問題なのか、それとも本当にTurboされないのかは忘れました。

ミズノ:さぁ、買ってきて誰か検証するんだ!

hito:今のCore i7/i5はECCメモリが使えないからイヤです! Lynnfield Xeon調達するぐらいならNehalem Xeonの方がいいです!

あわしろいくや:ECCメモリ使いたかったらAMDの方がいいですな。AMDばんざい。

hito:まぁ普通の人は非ECCなメモリ使って、メモリ故障に気付かずハマればいいんです。

瀬尾浩史:興味本位で聞いてみるペン。メモリ故障ってどうなるペン?

小林:単に動かないだけ、というわけではないようです。

やまね:メモリ壊れると、暗黙のファイルキャッシュが効いてくるんだよねぇ……。

ミズノ:いまどきのOSだと、ファイルアクセスは全部暗黙でキャッシュされてますからね。アクセス時に「知らない間に」一度メモリに書き込まれてからHDDに反映されてます。

hito:で、メモリ故障のパターンによっては、「メモリに置いたデータが化ける」てなことがありまして。結果として、「メモリが壊れてから気付くまでに書き込んだファイルは、ぜんぶ部分的に化けてる」「パーティションまるごと吹き飛ぶ」なんてトラブルに巻き込まれることがあります。

編集S:うわ。原稿でそれ起きたら死ねるんで、みなさま原稿書くときは気をつけるように。特にそこのペンギン。

瀬尾浩史:ぺん~(がくがくぶるぶる)。

やまね:サーバーとかワークステーションでECCメモリが使われてるのはこれが主な理由だからねー。ECCだとエラー訂正しながら動いてくれることもあるけど、「データ化けが発生したら気づける」ことが重要、と。

hito:ま、メモリ故障なんてレアな事態ではあるんで、何かおかしいな、と思ったらMemtest86+でも起動すればいいとは思います。踏んだ時の被害を最小限にしたければECCメモリがあった方がいいですが。

UbuntuのインストールCDのメニューにはメモリーテスト項目がある。CDから起動して、これでチェックすればOKなのでとてもお手軽

Ubuntuのメモリーテスト「Memtest86+」。初期不良で泣かないためにも、メモリを買ったらこれでチェックしよう

ミズノ:個人の信条としてECCメモリ?

hito:です。

小林:そこまで強力なハードウェアでなくても、新しめのものには新しめのUbuntuを使った方がいいですね。

編集S:相変わらず会話がディープすぎ! いつの間にかハードウェアの話になってるではないか貴様ら。アップグレードについてまだ語るべきことがあればどぞ。

村田:リリース後即座にアップグレードするなら、アップグレードの前に「ハードウェアがちゃんと動いているかどうか」は確認しましょう。アップグレードのせいで動かなくなったのか、それとも元からハードウェアがおかしいのかが分からないと大変です。

ミズノ:最初のうちは情報ないですからね!

あわしろいくや:まぁ、すぐには新版に手さずに、ゆっくりCDでも買ってきて聞いてればいいですな。

小林:またCD買ったんですか?

あわしろいくや:CDなら何でもよかった。特に反省はしていない。

ミズノ:ノートPCなら何でもよかった。特に反省はしていない。

瀬尾浩史:何も聞かれていないミズノさんまで自爆発言ペン……!

村田:新しく手を出す場合は、11月後半ぐらいまでは9.04にしましょう、という感じでまとめればいいですか?

hito:……別にあえて言わなくても、今回は新しもの好きな人はWindows 7に手を出してる予感が。

ミズノ:言ってはいけないことを。まぁ敵ってわけでもないですし、それでいいんですけど。

あわしろいくや:ただ、WindowsよりはUbuntuの方が新規インストールは楽ですね。

hito:Windowsのアップグレードなんか手を出したくありません。常に新規インストールしたい。

村田:Windowsはパソコンごと買い換えるものですからねぇ。

あわしろいくや:デフォルトでFirefox入ってないのもあって、面倒ですからな。

ミズノ:そういえば、なんかへんなブラウザ入ってました。青いやつ。

やまね:IEの扱いがむごい……。

村田:まとめると、「1、11月後半まで待ってインストール・アップグレードを行なおう。それまでは9.04の方がシアワセ」「2、それでも戦いたい人は突撃してもいいかも」「3、リリースノート読め」というあたりでしょうか。

編集S:ご協力、ありがとーございます。てなあたりで次回なんですが……。

小林:次回は、「バグに遭遇したらどうすればいいの?」というのはいかがでしょうか。

瀬尾浩史:ではそれで。

編集S:はっ、ペンギンに出番取られたっ!?


(注2)
Windows 7のアップグレード版を使っての新規インストールはできないので(http://support.microsoft.com/kb/977038/ja 参照)、Windows 7を使う予定があるなら、XPやVistaのプリインストール領域を消すといったうかつな行為はしないほうが賢明なのは言うまでもない。



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