このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 次へ

年末年始に録りまくる! 最新BDレコーダー選び 第5回

BDレコ頂上対決! 最上位モデルはどれもすげぇ!?

2009年10月28日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

最上位機種の決め手は「音質」!?

 今回の対決では、わずかな差ではあるが、パナソニックがもっとも好ましく、僅差でソニー、それらに比べると三菱は惜しくも2強に届かなかった。

機能的には僅差と言っていいパナソニック「DMR-BW970」とソニー「BDZ-EX200」

 決め手は音質。画質に比べると優先順位は低くみられがちだが、音が良くなると映像も良くなったように感じてしまうもの。映像に見合うクオリティーを音も獲得することによる相乗効果は間違いなくある。映像だけを判別するなら、3モデルに明かな差はない。強いて言うならば、ビデオ撮影のような明るく鮮明な映像が好みなら三菱、映画でも最新のデジタル撮影のようなディテール感に優れ、色も豊富なソースに合うのがソニー、フィルム撮影の独特の滑らかな質感をリアルに感じたいならパナソニックだ。これは画質傾向の話で、パナソニックがビデオ撮影の映像が苦手ではないし、ソニーもフィルム撮影の映像が苦手というわけではない。

三菱電機「DVR-BZ330」

三菱電機「DVR-BZ330」

 残念ながら、やや差が付いてしまった三菱だが、そのポテンシャルは十分に高い。特に音質についてはパナソニック、ソニーのような高音質化を特に行なっているわけではないし、(価格的にも)もともと少々不利な対決だったとも言える。同社のオーディオブランド「ダイヤトーン」の高音質技術を積極的に盛り込んだ真の最上位モデルの登場にも期待したいところだ。

 そして、今回テストに間に合わなかったシャープの進化も著しい。詳細はいずれ、単独レビューを行なう予定だが、新搭載の8.5倍モードの実力をはじめ、かなり期待できるものになりそうだ。


■Amazon.co.jpで購入

コラム BDレコーダーにいらない機能、欲しい機能

 BDレコーダーは、各社がさまざまな独自機能を盛り込み、購入の決め手としてアピールしている。それが強力な魅力として支持され、レコーダーでは必須の機能になることも多い。しかし、中には「これは実用度が低いのでは?」と、首をかしげてしまうも機能も見かける。そんな機能の数々を見てみよう。

「ダビング10」の説明図

「ダビング10」の説明図

 まず、一番に上げたいのが「ダビング10」。「ダビング10」の施行から1年以上が経過しているが、誰か実際にディスク等に10回ダビングしたことがある人はいるだろうか? いないと思う。かなりひんぱんにダビングをしている筆者でさえ、ダビング回数が9回か8回残った状態で番組を消去している。すべての画質モードを比較するために、同じ番組を5回ダビングしたことはあるが、これはあくまで仕事の一環だ。この手の仕事をする人間にとってのみ、ダビング10は極めて役立つ。

 10回という実用性のないダビング回数の代償が、ディスクからの孫コピーの制限だ。書き換え可能なBD-REだけでいいから、HDDなら今も実現できているムーブによる引っ越しができるようなルールの追加はできないだろうか?

 次に、パナソニックの「YouTube」視聴。これはテレビならばぜひとも欲しい機能。しかし、「録画できる」レコーダーで視聴のみというのはどうか? テレビに新機能を追加するという意味ではアリかもしれないが、ネットワークの映像配信は近い将来にはテレビの必須機能になると思うので、録画できないならばレコーダーには不要かも。まあ、いらない機能は上げ出すとキリがないし、実際に「YouTube」視聴を楽しんでいる人の気分を害するのは本意ではないので、このあたりでやめておこう。

 逆に復活して欲しいのは「ジョグダイヤル」。現在のデジタル映像ではデコード作業が不可欠で、その処理の負荷を考えると、ダイヤル操作による可変速コマ送りがとても難しいことは承知だ。「シャトルリング」による可変速スロー再生も難しいだろう。

1987年リリースのソニー「EDV-9000」

1987年リリースのソニー「EDV-9000」。EDベータ方式のVTRデッキで、ビデオ編集機能を充実させた高級機だった

 しかし、編集ではとても便利なのは誰もがわかっている。そして、「プレイステーション3」の新機能(ver.3.01)でシャトルリングに近い操作は実現できたから、映像処理用LSIを高性能化すれば不可能ではないという期待もある。つくづくCELLの実力は凄いと思う。CELL搭載BDレコーダーが今は一番欲しいかも。個人的には、他のメーカーに発売されてしまう前に、ジョグダイヤルの生みの親であるソニーが発売してほしいのだが。

前へ 1 2 3 4 5 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中