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「ペンタブのワコム」が作ったDJツールの開発思想を聞く

2009年10月25日 12時00分更新

文● 四本淑三

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着脱式コントローラー用に独自プロトコルを開発

 コントローラーを「ガチャポン」と取り外して手に持つと、ワイヤレスDJが可能なポータブルモードになる。単なるギミックのようにも思えるが、ここにも隠れた技術が投入されている。

着脱可能なコントローラー部。無線はなんとオリジナルのプロトコルを利用している

 「コントローラーと本体は、2.4GHz帯のデジタル通信でリンクしていて、離れた場所からでも操作もできます。新しい楽器としての魅力を訴求したかったんですね。ただ無線にすると、レスポンスが悪くなるんですね。我々もBlueteethなど色々試したんですが、どうしても操作と音がズレてしまう。そこでレスポンスを重視した結果、オリジナルのプロトコルを開発したんです」(清水さん)

 えーっ! わざわざこのために? という気合の入れようだ。実際、コントローラーを取り外してワイヤレスで使っても、レスポンスの悪さは感じられなかった。それにワイヤレス式ならではのメリットもある。

 「通信モジュールのIDがあるので制約はありますが、最大6台まで同時に起動できるんです。だから何人ものDJが同時にプレイすることもできます」(清水さん)

 「これでバック・トゥ・バック(複数のDJが入れ替わり立ち代り曲をつなぐこと)をやったら面白いかも知れませんね」(bakerさん)

 DJ機材はスペースを取るので、複数のDJが一度にプレイするのは難しいが、コンパクトなnextbeatなら簡単にできる。もちろん単にコントローラーを持って、お客さんとワイワイやるのもいいだろう。このコントローラは工夫次第で面白い使い方ができそうだ。

 というわけでブリーフィング終了。早速bakerさんにnextbeatを預けたが、この日はアルバム制作の締め切り2日前で、手元にあるけど触れない! という状態らしい。でもこの記事が上がる頃には、たぶん使い倒している最中だろう。

 気になるタッチセンサや操作系の使い心地、そしてサンプラーやエフェクトなどの音や機能など、長時間プレイしてみると印象も違ってくるかもしれない。果たしてbakerさんにとってnextbeatは戦力になるのか? 次回は実際にクラブに持ち込んで試してみようと思う。

『film stock』 kisk_baker
ビクターエンタテイメントから11/25に発売予定

収録曲:

1.同じ空 / 2.ash / 3.ドラマ / 4.羽 / 5.カナリア / 6.Terminal / 7.celluloid / 8.サウンド / 9.kidd / 10.違う空

著者紹介――四本淑三

 1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。

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