製品選びの決め手となるか!? 各モデルの独自機能
続いて、各社が売りとしている独自機能を見ていこう。これらの機能は決して必須ではないがあると便利だ。なお自動録画はかつてはソニー独自の機能だったが、今や各社が独自にアレンジして採用しているため、ここでは除外している。
録画した番組を気軽に携帯で視聴できる「DMR-BW570」
パナソニックは「番組持ち出し」機能を全モデルに搭載した。これは、地上デジタル放送ならばワンセグ放送を同時録画し、BS/110度CS放送や「アクトビラビデオ」のダウンロードした番組などは、コピー回数を1回消費してワンセグ画質に変換して保存する機能。
このワンセグ相当画質の番組を携帯電話などに転送して、外出先などで楽しめるというわけだ。ワンセグ視聴が可能な携帯電話ならほぼ再生ができるので、対応機種が多いというメリットがある。ちなみに、ソニーのBDレコも上位機種に番組持ち出し機能を採用している。再生画質などではソニーが上回るのだが、レコーダー、再生用機器ともに対応モデルがやや少ないのは残念な点だ。
番組持ち出し機能は、録画する番組ごとに予約時に設定できる。録画予約画面で、「持ち出し番組の設定」を選択すると、「持ち出し番組の作成(する/しない)」と、「かんたん転送の登録(する/しない)」を選べる。持ち出し番組の作成で「する」を選 べば、地上波放送なら同じ番組のワンセグ放送を同時録画し、それ以外ならワンセグ画質に変換した持ち出し用の番組を同時に作成・保存する。
さらにかんたん転送の登録で「する」を選ぶと、SDメモリーカードへの転送がすばやく行なえる。SDメモリーカードをセットすると、自動的にメニューが表示され、「持ち出し番組」や「持ち出し番組のかんたん転送」が選べるのだが、持ち出し番組では番組を選択する作業が必要で、かんたん転送では、あらかじめ登録した番組が自動で転送される。
外出先で視聴したい持ち出し番組が少なければ、すべての録画予約時にかんたん転送を「する」にしておいていい。たとえば、深夜、あるいは早朝のニュースを録っておいて、出勤前にSDメモリーカードに転送して通勤中に見る、というような使い方であれば、よりスピーディーに使えるというわけだ。
しかし、「この番組も、持ち出しできるようにしておこうかな?」という感じで、いくつもかんたん転送の登録をしてしまうと、転送時にたくさんの番組をコピーすることになり、時間がかかってしまうので注意したい。
なお、「アクトビラビデオ・フル」でダウンロードしたコンテンツなどの転送は、通常の持ち出し番組で個別に選択して転送を行なう必要がある。
また、録画した後で「持ち出し番組の作成」をすることも可能だ。この場合は、地デジ放送でもすべてコピー回数を1回消費する。変換ダビングには等倍速なので時間がかかってしまうが、ダビングは電源オフ時に行なうように設定することも可能。寝る前に準備しておけば、翌朝には番組持ち出しが可能というわけだ。
ダイジェスト再生など、番組再生を楽しむ機能が充実した「BDZ-RX30」
ソニーは、録画した番組を効率よく再生する「ダイジェスト再生」や、静止画を高画質なHDスライドショーで楽しめる機能が充実。ダイジェスト再生は、映像や音声を判別することで、見どころだけをピックアップして短時間で視聴できる機能。スポーツ中継などで役に立つ。
静止画再生では単純に撮影した写真を連続再生するだけでなく、写真を選んで好みのBGMを選ぶだけで、エフェクトや切り替わりの演出を加えた高画質スライドショーが楽しめる「x-Pict Story HD」や、テレビで手軽に楽しめるフォトアルバム作成機能がある。これらはBDやDVDへダビングすることもできるので、フォトアルバムとして親戚や友人に配ることもできる。
そして、これらの素材として使用する静止画や動画の取り込みは、本体前面の「カメラ取込み」ボタンで手軽に行なえる。ワンタッチ操作で、新しく撮った写真や動画だけを自動で取り込むので、操作も極めて簡単。旅行や子供の成長記録などを撮るたびにレコーダーに保存しておけば、テレビでの再生も簡単だし、BDなどへの記録も多彩に行なえる。
このあたりのテレビ録画以外の楽しみという点ではソニーのモデルはかなり充実した機能を持つ。番組をはじめとするコンテンツを多彩に活用できる幅の広いモデルと言える。その分、上位機種に搭載されている「おでかけ転送」がBDZ-RX30では省略されているのが少々残念だ。
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