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Windows 7が快適に動くPCを自作しよう 第5回

画像処理もRAW現像も高速! クリエイター向け最強ビジネスPCを作る!

2009年10月20日 20時00分更新

文● 石井 英男

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クリエイター向け最強ビジネスPCのオススメ構成はコレだ!(Intel編)

 それでは、上記の解説を踏まえて、インテルプラットフォームとAMDプラットフォームそれぞれについて、具体的にクリエイター向け最強ビジネスPCのオススメ構成を挙げていこう。まずは、インテルプラットフォームからだ。

CPU:インテル「Core i5-750」 実売価格:2万円前後

 今後、インテルが推し進めるメインストリームのプラットフォームは、LGA1156プラットフォームである。このことから、将来的なアップグレードを考えると、LGA1156対応の「Core i7」か「Core i5」を選ぶべきだろう。Core i7とCore i5は、どちらもクアッドコアCPUだが、Core i7は「HyperThreading」テクノロジーをサポートしており、OS上からは8コアとして認識されるのが特徴だ。予算に余裕があれば上位のCore i7を選んでもよいが、下位のCore i5も自動オーバークロック機能の「TurboBoost」をサポートしており、クリエイター向け最強ビジネスPCには十分な性能を持っているので、ここではコストパフォーマンスの高い「Core i5-750」をチョイスした。

Core i5-750。CPUの発熱に余裕がある場合、コアのクロックを自動的に引き上げてくれるTurboBoost機能を搭載する

マザーボード:ASUSTeK「P7P55D」 実売価格:1万9000円前後

 現時点でLGA1156をサポートしているチップセットは、「Intel P55 Express」しかない。したがって、Intel P55 Express搭載マザーボードから選ぶわけだが、ゲーミングPCとは異なりビデオカードを2枚差しする必要はないので、PCI Express x16スロットを1基だけ搭載したエントリークラスのマザーボードで十分だ。ここでは、ASUSTeKの「P7P55D」を選んだ。

Intel P55 Expressチップセットを搭載したASUSTeK製マザーボード「P7P55D」

メモリー:Corsair「CMX8GX3M4A1333C9」PC3-10600 2GB×4 実売価格:2万4000円前後

 解像度の高い画像のレタッチやRAW現像などを快適に実行するには、多くのメモリーが必要になる。32bit環境では、最大4GB(実質は3GB強)までしか実装できないので、4GBを超えるメモリーを搭載した64bit環境が望ましい。4GBのメモリーモジュールはまだ高価なので、2GB×4で合計8GB搭載するというのが現実的であろう。業務に使うPCなのだから、信頼性を重視してノーブランド品ではなく、有名メーカー品を選びたい。ここでは、Corsairの「CMX8GX3M4A1333C9」を選んだ。

Corsairの「CMX8GX3M4A1333C9」。2GBのメモリーが4枚セットになった製品だ

ビデオカード:Galaxy「GF PGTS250/1GD3」 実売価格:1万6000円前後

 クリエイターやデザイナーは、高解像度ディスプレイをふたつ使ってデュアルディスプレー環境で作業をすることも多い。また、3D系ソフトを使うことも考えられるので、ビデオカードは必須だ。ただし、ゲーミングPCほどの描画性能は不要であり、1万円台後半~2万円前後のミドルレンジ製品で十分だ。NVIDIA製GPUなら、「GeForce GTS 250」あたりがふさわしいだろう。ここでは、Galaxyの「GF PGRS250/1GD3」をチョイスした。

GalaxyのGeForce GTS 250搭載ビデオカード「GF PGTS250/1GD3」。ビデオメモリーを1GB搭載する

HDD:Seagate「Barracuda 7200.12」(ST31000528AS) 実売価格:8000円前後

 HDDの容量は1TBあればとりあえずは十分。バイト単価も安く、お買い得だ。回転数は7200rpmが主流なので、それを選べばよい。ここでは、Seagateの「Barracuda 7200.12」(ST31000528AS)を選んだ。

光学ドライブ:LG電子「GH22NS50-B」 実売価格:2800円前後

 光学ドライブは、それほどこだわらず、一般的なDVDスーパーマルチドライブでいいだろう。ここでは、LG電子の「GH22NS50-B」をチョイスした。もちろん、予算に余裕があれば、Blu-rayドライブを搭載するのもよいだろう。

OS:Windows 7 Ultimate DSP版(64bit) 実売価格:2万5000円前後

 クリエイターの業務においては、ファイルサイズの大きな画像を扱ったり、複数のソフトを同時に起動することが多い。また、「Photoshop CS4」や「同 Lightroom」のように、64bitネイティブ対応のアプリケーションも増えてきているので、パフォーマンスをフルに発揮できる64bit版を選びたい。業務に使うのだから、エディションも最上位の「Ultimate」がオススメだ。なお、Windows 7 Ultimateのパッケージ版は32bit版と64bit版が同梱されているが、DSP版は32bit版と64bit版が別に販売されているので注意しよう。

Windows 7 Ultimateのパッケージ。パッケージ版は32bit版と64bit版が同梱されているが、DSP版は32bit版と64bit版が別に販売されているので、DSP版を買う場合はどちらを買うかあらかじめ決めておく必要がある

ケースと電源ユニット

 PCを組むには、上記のパーツ以外にケースと電源ユニットも必要になるが、ケースについてはデザインやサイズのなどの個人による好みが大きいので、気に入ったものを選べばよいだろう。電源ユニットについても、上記の構成なら400~500Wクラスの製品で十分だ。なお、上記の構成で、ケースと電源ユニットを除いたパーツ合計の価格は、11万4800円前後となる。ケースと電源ユニットを合わせても14万円でお釣りがくるだろう。

(次ページへ続く)

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