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ベストな買い方は? 最新ビジネスプリンター 第1回

ビジネスプリンター選択の条件(2009年秋版)

2009年10月20日 09時00分更新

文● 行正和義

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各社のラインナップを把握する

キヤノン

Satera MF8350Cdn

Satera MF8350Cdn

 企業向けの大型複合機「imageRUNNER ADVANCE」シリーズと、中~小規模複合機およびプリンター「Satera」シリーズを主力とする。

 Sateraブランドの複合機はいずれもページプリンターをベースとしたコンパクトなデザイン。同社が早くから採用していたフィルム状の定着ユニットなどにより、高速起動や省電力が特長だ。

 ビジネスシーンに沿った様々なプリンティングソリューションを提供している。特にビジネス向け複合機では同社独自のアプリケーションプラットフォームMEAP(ミープ)を採用することで、ユーザー認証や業務フローに特化したアプリケーションを構築できるなど、顧客業務に合わせたシステム構築を可能としている。

キヤノンの製品ラインアップ


エプソン

LP-A500シリーズ

LP-A500シリーズ

 オフィス向けの複合機やプリンターは「Offirio」という名称で統一されている。ページプリンターベースの小型/中型複合機が中心ながら、拡張機能によりSOHOだけでなく中規模オフィス需要にも対応。

 Offirioブランドとしてはプリンタードキュメントスキャナなども用意され、“オフィリオシナジーウェア”と呼ばれるソフトウェア群で認証・セキュリティ、電子ドキュメント管理、企業のシステムとの連携を行なえるようになっている。

エプソンの製品ラインアップ


リコー

IPSiO SP C310

コンパクトさを追求した、IPSiO SP C310の内部構造

 製品は大/中型クラスが中心で、企業向け複合機上位モデル「imagio Neo」、普及クラスの「imagio MP」、比較的小型の「IPSiO」(複合機/プリンター)シリーズがラインナップされている。特にIPSiOシリーズの強化はめざましい。

 基幹業務向けのプリント管理システムをはじめとした各種アプリケーションが用意されているほか、1つのドライバーだけで同社の複合機・プリンターをサポートする共通ドライバー「RPCS Basic」など、オフィス向けのサービス・サポートも充実している。

リコーの製品ラインアップ


OKIデータ

MC860dtn

COREFIDOブランドの、MC860dtn

 LEDヘッドによる高速・高信頼性を特長としたページプリンターと、それをベースにした中-小型サイズの複合機が主力。

 複合機「MC/C」シリーズ、カラープリンター「C」シリーズ、モノクロプリンター「B」シリーズ、「MICROLINE」シリーズなど、複数のラインナップが存在するが、主力となる複合機とプリンターの新モデルは「COREFIDO」というブランドでまとめられ、5年間無償保証など高信頼性が謳われている。

 プリンターを管理するシステム管理者向けアプリケーションのほとんどが無償提供されているのもうれしい点だ。

OKIデータの製品ラインアップ


ブラザー

JUSTIO「DCP-9120CN」

JUSTIO「DCP-9120CN」

 ビジネス向けページプリンタと複合機は「JUSTIO」ブランドで統一されている。複合機「MFC」シリーズは主にSOHO向け小型機のレーザー方式が中心であったが、近年LEDヘッドを採用することでボディを小型化した製品群が登場した。

 プリンター・複合機ともに省スペースの“コンパクトモデル”と、ビジネスのヘビーユースに強い“高耐久モデル”の2つに分類される。また、インクジェット方式のビジネス向けモデルもラインナップされている。

ブラザーの製品ラインアップ


富士ゼロックス

 主に企業向け大型機が主力。カラー/モノクロ/複合機は上級機「ApeosPort」、中級機「DocuCenter」で構成され、プリンター「DocuPrint」は中型高速機からデスクトップ向け省スペース機まで幅広い。企業向け製品だけに基幹業務や社内ネットワークに対応するさまざまなアプリケーションが用意されているほか、各種業種に特化したアプリケーション・サービスが充実している。

冨士ゼロックスの製品ラインアップ


コニカミノルタ

bizhub C652

bizhub C652

 中規模〜大規模オフィス向けとしては中型複合機機「bizhub」、大型高速複合機「bizhub Pro」シリーズが、SOHOクラスの小型機としては「magicolor」シリーズ、モノクロプリンター「PagePro」まで幅広くラインナップされ、同社独自の印刷技術によって印刷の高速化が図られている。

 オフィス向け印刷環境「PageScope Enterprise Suite」やセキュリティソフト、ドキュメントの電子化および管理ソフトなど、同社複合機・プリンターと合わせたアプリケーションが用意されている。


各社のラインアップ──どのカテゴリーを選ぶか?

 サイズ・機能ともに各種各様の製品がラインナップされるプリンター・複合機であるが、ビジネス用途であればどのクラスを買うのがよいだろう?

 SOHOクラス、たとえば4~5人程度の小さなオフィスや事業所であれば、ファクスなどの作業も1台でできるカラー複合機にしておきたい。では、A4かA3か? 業務内容にもよるが、SOHOクラスであれば、100枚の給紙カセット×2段程度のコンパクトA4機でほとんどの用は足りるはず。価格も10万円以下とこなれた製品が多く機種選択の幅も広いから、A4がおすすめと言えよう。

 同じ4~5人程度のユーザー数でも、SOHOではなく会社内での一部署(ワークグループ)が保有するのであれば、モノクロのA3ページプリンタがよいだろう。ワークグループならばオフィスの大型機が使える環境にあり、大型機が他の部署のジョブで占有されているときにモノクロA3機を使うといったシチュエーションが想定される。

 ちょっとした印刷ならばA4機でもよいのだが、逆に大量印刷の場合に他部署の業務を邪魔しないという配慮として使うには、A3を導入しておいたほうが安心できる。この場合もちろんカラーが望ましいが、サイズの問題も考慮するとA3だ。ワークグループの机の上でもモノクロ機であればなんとか置けるサイズに収まるのも肝心なポイントというわけだ。

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