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Windows 7が快適に動くPCを自作しよう 第4回

Windows 7でTV視聴! 「新世代AVパソコン」を作ろう!

2009年10月19日 20時00分更新

文● 石井 英男

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新世代AVパソコンのオススメ構成はコレだ!(Intel編)

 それでは上記の解説を踏まえて、インテルプラットフォームとAMDプラットフォームそれぞれについて、具体的に新世代AVパソコンのオススメ構成を挙げていこう。まずは、インテルプラットフォームからだ。

CPU:インテル「Core i7-860」 実売価格:2万9000円前後

 CPUとしては、最新の「Core i7-860」をチョイス。クアッドコア+HyperThreadingテクノロジーで8スレッドの同時実行が可能なので、ハイビジョン動画の編集やエンコードも快適だ。予算があまりないのなら、HyperThreadingテクノロジー非搭載の「Core i5-750」を選べば、9000円程度安くなる。

マイクロプロセッサーの高速化技術「Hyper-Threading」に対応しているため論理コア数は8となる「Core i7-860」。クロック周波数は2.8GHz、L3キャッシュ容量は8MB

マザーボード:ASUSTeK「P7P55D」 実売価格:1万9000円前後

 Core i7-860はLGA1156プラットフォームのCPUだが、現時点でLGA1156をサポートしているチップセットは、「Intel P55 Express」しかない。したがって、Intel P55 Express搭載マザーボードから選ぶわけだが、ゲーミングPCを目指すわけではないのでPCI Express x16スロットを1基だけ搭載したエントリークラスのマザーボードで十分だ。ここでは、ASUSTeKの「P7P55D」をチョイスした。もちろん、他社のほぼ同じ仕様のマザーボードを選んでも大丈夫。

ASUSTeKのIntel P55 Express搭載マザーボード「P7P55D」

メモリー:Corsair「CMX8GX3M4A1333C9」 PC3-10666 2GB×4 実売価格:2万4000円前後

 ハイビジョン動画の編集を快適に実行するには、4GBを超えるメモリーを搭載した64bit環境が望ましい。4GBのメモリーモジュールはまだ高価なので、2GB×4で合計8GB搭載するというのが現実的であろう。8GBのメモリーを実装していれば、業務作業の動画編集でも十分だ。信頼性を考えてノーブランド品ではなく、有名メーカー品を選びたい。ここでは、Corsairの「CMX8GX3M4A1333C9」を選んだ。

CMX8GX3M4A1333C9。2GBのメモリーが4枚セットになった製品だ

ビデオカード:Galaxy「GF PGTS250/1GD3」 実売価格:1万6000円前後

 AVパソコンの場合、3D描画性能の向上はもちろんだが、動画再生支援機能やGPGPUによるエンコードなどの高速化もビデオカードに期待される役割となる。NVIDIA製GPUの場合、「CUDA」と呼ばれるGPGPUプラットフォームが提供されており、対応アプリケーションも増えつつある。マザーボードと同様に最新ゲームをプレイするわけではないので、ハイエンドモデルを選ぶ必要はなく実売1万円台後半のミドルレンジ製品で大丈夫だ。NVIDIA製GPUなら、GeForce GTS 250搭載ビデオカードがオススメだ。ここでは、Galaxyの「GF PGRS250/1GD3」をチョイスした。

GalaxyのGeForce GTS 250搭載ビデオカード「GF PGTS250/1GD3」。ビデオメモリを1GB搭載する

テレビチューナーカード:アイ・オー・データ機器「GV-MC7/VS」 実売価格:1万2000円前後

 テレビチューナーカードは、Windows 7のMediaCenter機能に対応した現時点では数少ない製品である「GV-MC7/VS」を選んだ。地上/BS/110度CSデジタル放送対応で、Windows 7の32bit版/64bit版両対応だ。ただし、現時点ではAMD製GPU(Radeonシリーズ)には非対応なので注意したい。

アイ・オー・データ機器の「GV-MC7/VS」。Windows 7のMedia Center専用の地上/BS/110度CS対応チューナーカードだ。Windows 7は32bit版だけでなく64bit版にも対応

HDD:Western Digital「WD20EADS」 実売価格:1万9000円前後

 BS/110度CSデジタルのハイビジョン番組をそのままの画質で録画すると、1時間あたり約10GBのHDD容量が必要になる。テレビ番組をたくさん録画するつもりなら、1.5TB~2TBクラスのHDDを搭載したい。ここでは、Western Digitalの2TB HDD「WD20EADS」をチョイスした。

光学ドライブ:アイ・オー・データ機器「BRD-SH8B」 実売価格:2万1000円前後

 HDDに録画したハイビジョン番組をそのままの画質でメディアにムーブしたいのなら、Blu-rayドライブが必要だ。また、Blu-rayドライブがあれば、映画などの市販のBlu-rayタイトルの再生も可能になる。ここでは、アイ・オー・データ機器の「BRD-SH8B」を選んだが、もちろん他社製品でもOKだ。

アイ・オー・データ機器の「BRD-SH8B」。業界最速クラスとなるBD-Rメディアへの8倍速書き込みを実現した記録型Blu-rayドライブ

OS:Windows 7 Ultimate DSP版(64bit) 実売価格:2万5000円前後

 OSは、最上位の「Windows 7 Ultimate」の64bit版を選びたい。Windows 7 Ultimateのパッケージ版は32bit版と64bit版が同梱されているが、DSP版は、32bit版と64bit版が別に販売されているので注意しよう。

Windows 7 Ultimateのパッケージ

ケースと電源ユニット

 PCを組むにはケースと電源ユニットも必要になるが、これまでの場合と同様にケースについてはデザインやサイズなど、個人による好みが大きいのでここでは特に推奨ケースを挙げることはしない。上記の構成で、ケースと電源ユニットを除いたパーツ価格の合計は、16万5000円前後となる。この構成なら、電源ユニットの容量は450~500W程度あれば十分だ。

(次ページへ続く)

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