「セカイカメラ」の登場により、このところiPhoneではAR(現実拡張)アプリが注目を集めている(関連記事)。先日開かれたCEATECでも、セカイカメラを利用した興味深いデモがネットで話題になった(関連記事)。
そんなセカイカメラの強敵(ライバル)と言えそうなARアプリが15日、App Storeにて公開された。それがオランダのSPRXMobileが手掛ける「Layar」だ(iTunes Storeで見る)。
Layarは今年8月、iPhoneに先駆けてAndroid版が日本で公開されており、これに次いでiPhone版が登場した。価格は無料。対応機種はiPhone 3GSで、動作にはiPhone OS 3.1が必要だ。
Layarの特徴はズバリ、周辺の施設情報を探す用途に便利という点。まずアプリを起動して、レストランやコンビニ、地下鉄、銀行のATM、観光スポットといったジャンルを選択。その後、iPhoneを風景にかざすと、iPhoneのカメラで撮影している風景に施設情報をかぶせて表示してくれるという仕組みだ。
iPhone 3GSが取得した位置情報を元に付近の駅を割り出して、画面に「○」で表示してくれる。「○」にタッチすると、駅名などの詳細情報が確認可能だ。もちろんユーザーが別の方角を向けば、その方向にある駅が画面に「○」で現れる
このように周辺の施設を直感的に探せるのが、Layarの醍醐味だろう。
38ジャンルのコンテンツを提供
海外企業が提供するアプリというと、情報の充実度に不安を感じる人もいるかもしれないが、システム・ケイという企業がSPRXMobileとオフィシャルパートナー契約を結んでおり、現在、38ジャンルの国内向けコンテンツを提供している(一覧はこちら)。
中にはユーザー参加型の「みんなのlayer」というコンテンツも用意されており、会員登録することでセカイカメラのように街中にコメントや画像を残すことも可能だ(ただし、検証時はiPhoneアプリから会員登録できなかった)。
ざっと数時間試してみたところ、エラーが表示されたりアプリが落ちたりすることがあったものの、それでも目で目的地のある方向を確認できるというのは便利だ。無料アプリなので、iPhone 3GSのユーザーはぜひとも試してほしい。
