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意外に知らない「業務システムの裏側」 第3回

営業支援システムが現場で、不評になるのはなぜ?

2009年10月12日 09時00分更新

文● 三浦優子

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企業が業績をあげるために進めている「見える化」。見える化が必要なものとして、支出、在庫といった企業のバックヤードとともに、顧客との接点となる営業活動を見える化することも必要だとされている。営業活動を見える化するためのITツールはかなり以前から存在しているが、なかなか普及が進まない。

 業務を改善するためのソフトの中で、「営業活動の改善」を機能とした製品は数多い。

  • SFA(Sales Force Automation)
  • CRM(Customer Relationship Management)


といった製品がその代表で、提供形態としてもパッケージソフトから、オンラインで提供されるSaaS型の製品まで幅広い。

 その歴史も古く、日本でSFAに注目が集まったのは1990年代の後半。それまでIT化が進んでいなかった営業部門で利用される製品として一気に注目を集めた。


うちの会社は、出した見積書を把握してないんです!?

 ところがなかなか利用が進まない。もちろん、SFAを導入して実際に業績をあげた企業もあるが、製品を導入したものの、社内でシステム利用が定着しないと首をかしげる企業も多いようだ。

 数年前に取材したある企業は「うちの会社は、誰が、どのくらいの金額で、いつ見積書を提出したのかきちんと把握していないんです」という。見積もりと言えば、その企業の売り上げ、利益を左右する重要なものだが、その実態を経営陣も把握していないというので驚いた。しかも、その企業で営業担当者がどんな見積書を出しているのか、把握できなくなった原因が社内のIT化だった。

 「当社は割合早い時期にパソコンを導入し、社員も問題なくパソコンを利用しています。しかし、そのために営業マンが個人の裁量で、個人が勝手に見積書を作るようになったのです。その結果、見積書の実態が把握できなくなってしまったのです」

 この話を聞いた際には驚いたのだが、色々な実例を聞いてみると、見積もりの実態を把握していない企業は案外多いことがわかった。最近取材する「新たな業務システムの導入」の中に、見積もり部分の改善を含んだケースばかりだからだ。

 現代はほとんどの業界が厳しい価格競争に追われている。利益が出ない見積もりを出して商談を成立させても、会社の業績にはマイナスとなる。「適正見積価格」が必要だと感じる企業が圧倒的に増えているのだ。

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