今、企業にとって非常に重要なキーワードのひとつに「環境」がある。車業界を見てみれば、EVカー(電気自動車)やエコカーの分野でいかに優れた製品を作るかで競い合っている状況だ。
もちろんIT業界もそんなトレンドから目を背けられない。アップルジャパンは6日から、自社のウェブサイトに「環境」というページを設けて、エコの取り組みを紹介している(関連ページ)。
2007年頃、アップルは環境団体のグリーンピースに環境対策が十分ではないと非難されていた。しかし、その後、エコに対して積極的に取り組み、それをアピールしている。
例えば、2008年10月より、ポリ塩化ビニール(PVC)と臭素化系難燃剤(BFR)を特定の部品から取り除く取り組みを始めている。同じ時期には液晶ディスプレーのバックライトにも手を入れて、従来の水銀を含むCCFLから、LEDを採用するものに変え始めた。
今年の6月には、すべてのMacBook Proシリーズに新しいバッテリー機構を搭載した。これによりバッテリーの充電サイクルが1000回と一般的なノートブックの3倍に伸びて、バッテリーを取り替える頻度が減っている。身近なところでは、ノート型MacやiPodのケースを見れば、ここ数年でぎりぎりまで縮小化されたことが分かるだろう。
5日には、米アップルが、米国商業会議所の脱退を決めたというニュースがネットに流れた。理由は、米政府などが進める温暖化対策に対して、米国商業会議所が慎重な姿勢を見せているというもの。その辺からも、エコへの姿勢がうかがえるだろう。
「環境」のページには、興味深いデータがいろいろと掲載されているので、Macファンならぜひともチェックしてみよう。
ちなみにアップルによれば、製品使用1時間あたりの二酸化炭素換算排出量は、同じ15インチMacBook Proでも2006年モデルでは21.44g、2008年モデルでは12.57gと大幅に下がっている(関連リンク)。「エコを実践するため」という名目なら、奥さんなどにも新しいMacを買う言い訳がしやすいかも!?
