このページの本文へ

新規開拓に効くB2Bサイトの作り方 (8/8)

2009年10月05日 10時00分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷
江口明日香第3話

田嶋校長のワンポイントアドバイス

サイトプランニングの基本は「強み」の明確化

田嶋節和
株式会社サーフボード代表取締役/Webマスタースクール校長


 インターネットで何とか新規取引先を開拓しようと、Webサイトを開設する中小製造業が増えました。ところが現実は厳しく、サイト開設から1~2年たってもほとんどアクセス数が伸びず、まして問い合わせなど皆無という企業が大多数です。

 Webサイトからの問い合わせを増やすには、「敵を知り、己を知る」というごく当たり前の基本を実践することです。リアルだけで閉じた取引では、「(地理的に)取引先と近い」のも差別化要因になりましたが、Webで新しい取引先を探しているお客様には通用しません。もしあなたの会社に「強み」(差別化要因)がまったくないとしたら、Webサイトを開設する意味はありません。自社の強みを分かりやすく整理し、Web上で明確に打ち出すことで、Webを介した取引先開拓に初めてつながるのです。


■自社の「強み」を書き出す

 自社の持つ特許技術や得意技術、生産ノウハウ、生産設備などで他社との差別化できているものを書き出し、品質、納期などに関する事項を具体的に挙げていきます。部品の製造や加工処理を手がけている企業なら、それらの部材が最終的にどういった製品に組み込まれるかも列挙しましょう。マンガでWebディレクターが実践していたように、工場の現場や既存の取引先の声を集めることで、思いもよらない自社の強みを発見できる場合もあります。

■Web上で競合他社を調べ上げる

「自社の強み」は裏返せば「他社の弱み」ですから、同業他社について徹底して調べ上げることも必要です。Yahoo! Japanのディレクトリ検索から、「ビジネスと経済」→「企業」のカテゴリーに掲載されている同業他社のサイトに一通り目を通します。工業関係ならNCネットワークに登録されている企業も調べましょう。

■お客様は何を求めているのか検討する

 お客様がWebサイトに何を求めているか考え、それに対する答えを用意することが、問い合わせ、すなわち将来の受注に結びつきます。お客様が知りたいのは大きく次の4点です。

  • 抱える問題を解決するためのコンサルティングをしてくれるだろうか
  • 企画書(図面)、見積もり、納期、価格等をスピーディーに対応してくれるだろうか
  • 希望する技術力、生産力、納期、価格に応えてくれるだろうか
  • アフターフォローは大丈夫だろうか

 自社の強みをこれら4点に当てはめて考えていけば、Webサイトで何を謳えばいいのか、自ずと明らかになるはずです。

前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 次へ

この連載の記事

一覧へ

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています