スープカレーが好きだから、スープカレーの検索サービスを作った
―― 現在は本業もRubyのプログラマーなんですか?
設樂 今年7月に出来たえにしテックという会社で、取締役CTOとしてソフトウェア開発の仕事をしています。春までは大学院博士後期課程に在籍していました。ずっとRubyは好きだったんですが、大学在学中に「札幌でRubyの勉強会を始める」というメールがMLに流れてきていたのが大きなきっかけになりました。
当時は勉強会などまだあまり盛んではなかったので、これは行くしかないと思って色々とやっているうちに「Ruby札幌」という集まりの形になり、その運営チームの一員として関わるようになりました。そのRuby札幌を主宰している島田さんという方と現在の会社を始めることになったんです。
―― これまでもサービスやプログラムを作ってこられたんですか。
設樂 そうですね。たとえばスープカレーが好きだったので、「いますぐスープカレーを食べたい」ってときに使えるケータイ向けサービス「soupcurry.info」を作ったことがありました。GPSで現在地からもっとも近いスープカレー屋さんを探せるサービスですね。
初めにプログラムを作ったのは確か小学生の頃です。最初はBASICでゲームとかを作っていて、中学生くらいになってHP-200LX※とかに手を出して。すっかりパソコン少年でしたね。HP-200LX上で動く「次の電車が来るまでの時間を表示するプログラム」なんかを作っていました。
大学に入ってからは、クラスのポータルサイトみたいものを作ったりして遊んでいました。時間割を入力しておくと同じ講義を取っている人が出るというものです。
※ HP-200LX: ヒューレット・パッカードが開発した携帯用パソコン。単3乾電池2本とボタン電池で20時間以上動作するという長時間駆動が話題を呼んだ
―― 業務とbuzztterの運営はどう両立させているんでしょう。
設樂 現在は日ごとにTwitterの状況も変わっているので、時間をつくって様子を見ています。研究や開発は夜やまとまった休みに行なうことが多いですね。夜は短くてもけっこう集中できます。身体にはあまり良くない気はしますが。
―― 2年前からサーバー、マシンの環境は同じものですか。
設樂 かなり変わっています。最初はあまりパワーのない自作機でした。仕組み上リソースを食ってしまい、ちゃんとしたサーバを借りるには相当費用がかかりそうだったので、家で運用しています。サーバーはベッドの横に置いてあります。ファンがうるさいのと、排熱がひどいので大変です。まだ札幌だから良いのかもしれませんが。
今はML115G5をQuad Core(Phenom 9950とPhenomII x4 955)、メモリーを8GBに載せかえたマシン2台で運用しています。片方には80GB SSDを入れてます。これもけっこうな騒音で、やっぱりベッドの脇に置いてあります。できれば検証用にもう一セット欲しいんですが、さすがにちょっと難しいですね。
サービスの性質上リソースをたくさん食うのが辛いところです。やろうと思えば出来ることでもリソースの面できついというのがいくつかあって、何とかできるといいなあという状態です。あとは家で運用するのは安定性の問題もあるので、できればなんとかしたいですね。
―― 出来れば外部のサーバーに出したいところですね。
設樂 そうですね。サーバーが落ちたときに慌てて家に帰るといったことが時々ありました。実験用に動かしていたプロセスがメモリーを消費しすぎたとか、前使っていたルータがあまり良くなかったせいか急にネットワークが切れたり。
当時はまだ見てくださっているユーザーの数も少なかったので、落ちていても気付かれてないか、「またか、仕方ないな」という感じだったと思うんですが、最近はかなり増えているのでドキドキしますね。今はサーバーを会社に置かせてもらうことも検討しています。
―― buzztterそのもののトラフィックはどのくらい上がっているんでしょう?
設樂 かなり増えていて、最近月間PVが100万PVを超えました。公開した最初の月で3万弱でした。ソフトウェアの側でも負荷を減らせるように工夫したりはしています。あとは落ちたときに可愛いエラー画面が出るようにするとか……。