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Ubuntu Magazine創刊 & NetWalker発売記念 最終回!

長~く持つから超重要! NetWalkerのバッテリ表示を徹底強化

2009年10月01日 16時00分更新

文● kuromabo(ブログ『ORCA愉快日記』)

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NetWalkerのバッテリを実測!

 NetWalkerが発売されて2週間近くたっていますが、「Bluetoothとイー・モバイルを使うとバッテリがもたねー」なんていう話を耳にしました。カタログスペック10時間はかなりの長時間。本体のみだけでなく、周辺機器を使った場合などにも興味がわき、実際に測ってみました。テストは通信環境やソフトの使用状況などの条件を変えて5種類。それぞれ、満充電の状態からバッテリに切り替えて計測しています(秒単位は四捨五入)。

 環境は以下のように設定しました。

  • 液晶輝度50% / Wifi ON
    無線LAN接続でウェブブラウジングを行なった状態を想定

  • 液晶輝度OFF / Wifi OFF / イヤホンで音楽再生
    NetWalkerを携帯音楽プレーヤーのように利用した状態
    動画プレーヤー(totem)で256kbpsのmp3ファイルを再生

  • イー・モバイル接続 / 液晶輝度50%
    イー・モバイルの各端末でネットに接続し、ウェブブラウジングを行なった状態を想定

D31HWはメーカーの公式対応機種ではなく接続に工夫が必要ですが、参考までに計測しました。なるべく条件を揃えて計測しましたが、CPU負荷や通信状態など環境によって結果が異なる可能性があります

 NetWalkerでは、バッテリステータスは「/proc/battery」で参照することができます。/procファイルシステムである「/proc/battery」から値を取得するには、catコマンドなどを利用します。では、端末で入力してみましょう。

$ cat /proc/battery

8040mV (960) 947:90 892:50 873:20 771:8 770:2 0:2 caution(873:20 - 0) shutdown(770:2) poll:1800sec

 表示結果の先頭、2つの項目は「現在の値」を示しており、この例でいうと、電圧が8040mVでバッテリ指標が960であることを示しています。バッテリ指標は、電圧と連動した値で何らかの補正がかかった値と考えられます。それに続く3~8番目の項目はそれぞれ バッテリ指標:バッテリ容量(%) を示しており、例えば バッテリ容量90%の状態ではバッテリ指標は947です。つまり、上記の例でいえば、現在のバッテリ指標が960ですので、少なくとも90%以上のバッテリ容量が残っていることがわかります。

 それ以下の項目は、バッテリ容量が20%ではcaution(注意)として、デスクトップ通知でバッテリ残量が少ない旨のメッセージが表示され、バッテリ容量が2%になるとshutdown(シャットダウン)が行なわれることを示しています。

「/proc/battery」のバッテリ指標を30秒おきに取得した結果が、次のグラフです。

 グラフ右側の無線LANを利用したウェブブラウジングや音楽再生のみの場合と比べて、グラフ左側のイー・モバイル接続の場合は、消費電力が激しいせいか3時間前後しかバッテリが持ちません。また、液晶輝度OFF/音楽再生時でのバッテリの持ちがそれほど長くなかったのは動画プレーヤーのtotemならびにサウンドサーバpulseaudioのCPU負荷の合計が40-50%と高かったのが、理由としてあげられます。

 イー・モバイル同士でのバッテリの持ちの違いは、機種ごとの消費電力の差や、D31HWでは最大速度21MbpsのHSPA+方式に対応している点などが理由としてあげられるでしょう。イー・モバイルをぞんぶんに利用したい場合は、後述の外部バッテリを利用するといいでしょう。

 無線LANを利用したウェブブラウジングや音楽再生目的であれば、7時間程度持つので外出先でも気兼ねなく使えますし、ちょこちょこと利用するだけなら、泊まりがけの旅行もこなせてしまいます。なんといっても一般的なネットブックより軽く、カバンの 隅に入れておける絶妙なサイズと重さのバランスが、NetWalkerのメリットですから。


 NetWalkerの公称バッテリ駆動時間は10時間となっていますが、実際に使ってみるとそこまではバッテリがもたない印象を受けます。これはNetWalkerだけに限らず、日本で発売されるパソコンのバッテリ駆動時間の計測には「JEITAバッテリ動作時間測定法(ver1.0)」が用いられているからです。
 これは「a. 液晶の輝度を20cdにして音声は最低またはミュートの状態で測定用のMPEG1動画を320x240サイズで再生した状態」と「b. 液晶の輝度を最低にしてアプリケーション等を終了させた状態」の平均であり、もともと、液晶の輝度が低く負荷が低い状態を基準にしているため、「パソコンのバッテリ駆動時間はカタログ値の半分くらいに考えておいた方が良い」と一般に言われるのはそのためです。ちなみに、NetWalkerでのバッテリ計測条件は、下記ページの後半に掲載されています。http://www.sharp.co.jp/netwalker/spec/


(次ページへ続く)

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