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Ubuntu Magazine創刊 & NetWalker発売記念 第3弾!

もっと軽く! NetWalkerのデスクトップ環境を変えろ!

2009年09月30日 17時00分更新

文● vine_user(ブログ『独学Linux』)

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さくさく超軽量! オススメは「Fluxbox」

 Fluxboxは、軽量なウィンドウマネージャBlackboxから派生して開発されたもので、Blackboxのコンセプトを継承しており、軽量でメモリ使用量の少ないシンプルなデスクトップ環境です。今回試したデスクトップ環境の中では、もっとも負荷が少なく最軽量といえます。

メニューはデスクトップ上で右クリックして表示させる。初回起動時のテーマでは、メニューが文字化けしているが、正常に表示されるものもあるのでメニューのStylesから他のテーマを選んでみよう

背景画像を変更して、メニュー表示を半透明にしてみた。それぞれのアプリは、メニューのアプリケーションに含まれる項目から起動できる。Firefoxを探すのも一苦労だ

 使いこなすのは難しく、壁紙を変更するだけでも一苦労します。しかし、Firefoxを自動起動するように設定すれば、NetWalkerを高速なネット専用の端末に変身させてくれるでしょう。なお、日本語入力は半角/全角キーではなく、Ctrl+Spaceキーで有効/無効を切り替えます。通常時で約85MB、Firefoxの使用時でも100MB程度しかメモリを消費していないので、体感速度でも明らかな違いを感じることができるでしょう。

 インストールはSynapticパッケージマネージャを使って「fluxbox」というパッケージを追加するだけです。端末から次のコマンドを使ってインストールすることも可能です。ディスク使用量は新たに約8MBが消費されるだけですので、容量の増加を気にする必要はないでしょう。

$ sudo apt-get install fluxbox


Fluxboxの壁紙を変更して気分を変える!

 壁紙を変更するためには、まず「fbset」と「xloadimage」という2つのパッケージを追加しておく必要があります。標準のGnomeでログインして、Synapticパッケージマネージャを使うか、端末から下記のコマンドを実行します。

$ sudo apt-get install fbset xloadimage

 続いて、Xfceの場合と同様にして、「セッションの選択」でFluxboxを選択してログインします。右クリックでメニューを表示させ、「アプリケーション」>「ターミナルエミュレータ」>「Terminal」を起動します。壁紙に使いたい画像が保存されているディレクトリに移動して、次のコマンドを実行します。

$ fbsetbg -c (画像ファイル名)

 一度、壁紙を表示させてしまえば、次回のログイン時にも反映されているはずです。


メニューを半透明表示にしてみる!

 Fluxboxでは、Compizのようなデスクトップ効果のためのパッケージを追加しなくてもメニューやウィンドウを半透明にすることができます。これだけ軽量であるにもかかわらず、このようなカスタマイズが可能であることが魅力の1つです。メニューの「Configuration」→「Transparency」を選択して表示される「Menu Alpha」の数値を変更して「Force Pseudo-Transparency」にチェックを入れれば、メニュー表示が半透明になります。

数値は0(完全透明)~255(完全不透明)まで変更可能。数値表示の上にマウスポインタを置き、Enterキーまたは左クリックで増加、右クリックで減少させて数値を変更する


アプリを自動で起動させるには

 Fluxboxでは、UbuntuのGnomeメニューにある「自動起動するアプリ」は使えないので、手動で設定ファイルを編集する必要があります。そこで、右クリックでメニューを表示させ、「アプリケーション」→「ターミナルエミュレータ」→「Terminal」を起動して、次のコマンドで設定ファイルを開きましょう。

$ gedit ~/.fluxbox/startup

 このファイルの21行目にある「exec fluxbox」の直前に下記の1行を加えます。

firefox &

 このとき特定のサイトを表示させたければ、「firefox」と「&」の間に、そのサイトのURLを記述しておけば、ログイン時に、そのサイトがFirefoxで開くようになります。Firefoxに限らず、自動起動したいアプリケーションのコマンドを記述しておけば同様に設定できます。なお、コマンドの最後には、必ず「&」記号を加えておきましょう。


Fluxboxのタブ機能を利用しよう

 Fluxboxの特徴として、ウィンドウのタブ機能があります。これは、アプリケーションの種類を問わず、開いているウィンドウを1つのウィンドウにまとめる機能です。これを使えば、NetWalkerの狭い画面を有効に使うことが可能になります。

FirefoxとThunderbirdとOpenOffice.org Calcを1つのウィンドウにまとめています。タイトルバーがタブになっているので、それをクリックすれば表示が切り替わります

 使い方は簡単で、ウィンドウのタイトルバーにマウスポインタを置いて、NetWalkerの場合、左右ボタンを同時に押しながら、もう一方のウィンドウのタイトルバーに重ねるだけです。左右ボタンの同時押しは、3ボタンマウスの中ボタンに相当します。


いろいろカスタマイズして遊んでみよう!

 このように、デスクトップ環境をいろいろカスタマイズして楽しめるのも、デスクトップLinuxの魅力のひとつ。せっかくUbuntuがプリインストールされているNetWalkerですから、Linuxの利点を生かしてとことん楽しみましょう。私のブログ『独学Linux』でも、今回扱わなかったデスクトップ環境をNetWalkerで試して記事にしていますので、興味をもたれたら、ご覧いただければと思います。


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