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IDF2009 San Franciscoレポート Vol.3

MoorestownでWindowsからMoblinへシフトするインテル

2009年09月28日 16時51分更新

文● 山本雅史

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ソフトウェアの拡充対策は?

 インテルでは、iPhoneの成功を見て、Moblin用のアプリケーションストアを拡充しようとしている。ただし、インテル自身がこうしたアプリストアを運営するわけではない。実際にユーザーにアプリケーションを販売するアプリストアは、デルやAcer、ASUSTeKなどに任せる。これらの企業は、すでにアプリストアを立ち上げると表明している。

 アプリケーション開発者向けに、「Atom Developer Program」という施策も始まった。Atom Developer Programでは、開発ツールの情報やOSに関する情報など、開発者が必要とする情報がすべて揃う。さらに、開発者が作成したプログラムやライブラリを有料で流通させる仕組みも提供する。開発されたアプリケーションの審査や評価はインテルが行ない、認定されれば各企業のアプリストアを経由して、有償で販売される。開発者の取り分は70%という。

 このような仕組みなら、アプリストアを運営する企業がアプリケーションを審査・評価する必要がないため、運営も楽になる。また、アプリケーションの信頼性はAtom Developer Programで評価されるため、アプリケーションの動作に関する問題も少ないだろう。ただし、アップルのApp Storeのように、「アプリケーションのレイティング(公俗良序に反しないかなど)をどうするか」などの問題はありそうだ。

 インテルではMoorestownプラットフォームを使ったMIDが2010年にリリースされるのにともなって、MID対応のアプリケーションを増やしていこうと考えているようだ。MIDは単にハードウェアの魅力だけで売れるのではなく、さまざまなアプリケーションが揃うことで売れるようになるというわけだ。例えば、ポータブルゲーム機としてのMID端末も計画されている。

MoblinはFlash、Java、Open GLなどが搭載されるため、さまざまなタイプのゲームが開発できる

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Digital Chocolate社がMID向けに移植した「Tower Bloxx」というゲーム

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