このページの本文へ

4カ月で月商100倍!カリスマ主婦のスイーツ店の秘策 (2/3)

2009年09月25日 10時00分更新

文●三浦たまみ

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

サイトデザインは「右へ倣え!」、オリジナリティは商品で出す

 篠さんは、楽天市場の担当者に楽天内で特に売れているショップを10店舗ほど教えてもらい、自らも売れていると感じたサイトをピックアップしていきます。

売れているサイトは、活気のある雰囲気が漂っている。そう感じるのはなぜだろうと理由を分析すると、サイトの見せ方にいくつかの共通点があることが分かったんです」

 その1つが、サイトデザイン。2001年当時のネットショップの主流は、Z型のレイアウトでした。サイトに訪れたユーザーはまずページの左上に目が止まり、その後、アルファベットのZを描くように視線が流れていく。この考えに則して、多くのネットショップは重要な情報ほど左上に配置していました。


 ところがオープン当初、篠さんは“どこも似たりよったり”というデザインに抵抗があり、主流に反して奇をてらった斬新なサイトデザインを目指していたといいます。

「でも、それが間違いだったんです。商品にオリジナリティは必要だけど、サイトデザインや見せ方は、“右へ倣え”の姿勢こそ求められる。お客様にとっても、いつも見慣れた型の方が、目的の情報を効率よく探すことができるのでストレスもたまりません。即、Z型に作り変えました」

 もう1つ篠さんが注目したのは、売れているお店ほど、そのことをサイト上で大々的にアピールしているということでした。


マスコミに紹介されたことを掲載する常に楽天市場の上位ランキングに入っていることをアピールするなど、売れているお店ほど自分のお店がいかに支持されているのかを表現するのがうまいな、と思いました。幸い、私のお店はデパ地下に出店していて取材も多数受けていましたから、そこを強調するのは容易でした」

 これは、いわゆる“行列効果”を促すことにつながります。ラーメン屋に人がたくさん並んでいるだけで、「きっとおいしいはず」と味も分からぬまま並んでしまうことがあるように、サイト上でも売れていることが感じられれば「試しに買ってみるか」という気持ちを煽ることができる、というわけです。

「“行列効果”は、仮に現時点で売れていないショップでも、商品と絡めてお客様の声を上手に見せる、自社の売れ筋ランキングを目立たせるなどの工夫をすることで、十分に表現できるのではないかと思います」

 こうしてサイトを作り変え、売れている商品だとアピールし続けた結果、オープンから3カ月後の2001年11月には55万円、12月には160万円と、着々と売上は伸びていきました。

この連載の記事

一覧へ

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています