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この秋注目のデジカメを総ざらい! 第5回

面白機能が続々登場! この秋の注目コンデジ ベスト9

2009年09月20日 18時00分更新

文● 小林 伸 、撮影協力●クラーク記念高校秋葉原ITキャンパス

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バリアングル復活――キヤノン「Powershot G11」

ここ何世代か受け継がれているクラシカルなデザインの外観。いまだに光学ファインダーを踏襲しているのはフラッグシップたるGシリーズのみだ

ここ何世代か受け継がれているクラシカルなデザインの外観。いまだに光学ファインダーを踏襲しているのはフラッグシップたるGシリーズのみ。実売価格は6万円前後。なお、今回試用したのはβ機のため、撮影画像は掲載していない

 キヤノンのコンデジブランド「Powershot」。そのフラッグシップにあたるGシリーズの最新モデルが「Powershot G11」(以下G11)だ。

 撮像素子には約1000万画素の高感度CCDを採用。「G10」が約1470万画素CCDだったことを考えるとスペックダウンともとれる変更だが、従来よりも画素ピッチに余裕を持たせたこととDIGIC4との連携によって従来比で最大約2段分、同感度での撮影の場合はノイズが約4分の1低減しているという。撮影感度自体も標準感度でISO 3200と従来よりも1段アップし、ローライトモード時/記録解像度ミドルではISO 12800にまで上がっている。

撮像素子の変更により、最高記録画素数は3648×2736ピクセルとなった。しかし、通常の使用用途では充分な解像度といえるだろう

撮像素子の変更により、最高記録画素数は3648×2736ピクセルとなった。しかし、通常の使用用途では充分な解像度といえるだろう

 外観から受ける印象は、ここ数代受け継がれてきた若干クラシカルともとれる雰囲気を持ったもの。従来機「G10」とほぼ同じだが、ボディサイズは気が付かないくらいの差で大きくなっている。しかし、これまで固定式だった液晶モニターはバリアングルへと変更された。バリアングルは「G6」以来の復活ということになる。液晶モニターの視野角は近年広視野化してきているとはいえ、極端なアングルでもモニターと正対できるバリアングルならではの見やすさは、フラッグシップ機にもってこいだろう。

今回から復活したバリアングル液晶モニター。最新の液晶モニターがいくら広視野角とはいえ、画面と正対して見られる見やすさは計り知れない

今回から復活したバリアングル液晶モニター。最新の液晶モニターがいくら広視野角とはいえ、画面と正対して見られる見やすさは計り知れない

 「カチッカチッ」と節度あるラッチ感と硬さを持った操作ダイヤル類も高級感を醸し出しており、所有する喜びと満足感を与えるつくりとなっている。このクラスのコンパクトデジカメは初心者向けの低価格デジタル一眼レフと競合する価格帯なので、商売的には難しいカテゴリーだろうが、この高級感あふれる触れ心地は、コンパクト=チープ/一眼=高級の概念を覆す威力を持っている。さらに、クラシカルなボディデザインは昔からカメラを触り続けてきた熟練者の目にも懐かしく映ることは必至で、思わず食指が動いてしまうユーザーも少なくないのでは?

節度のあるクリック感と操作音のするダイヤル。シャッターボタンなどのデザインも昔のカメラによくみられた小型のもの

節度のあるクリック感と操作音のするダイヤル。シャッターボタンなどのデザインも昔のカメラによくみられた小型のもの

背面の操作系「コントローラーホイール」などは従来機「G10」とほぼ同じ。買い替えや同時使用でも戸惑うことはないだろう

背面の操作系「コントローラーホイール」などは従来機「G10」とほぼ同じ。買い替えや同時使用でも戸惑うことはないだろう

レンズシフト式手ブレ補正機能を備えた光学5倍ズームレンズ。28~140mm(35ミリフィルム換算)とスナップなどに向いた画角を持ったレンズである

レンズシフト式手ブレ補正機能を備えた光学5倍ズームレンズ。28~140mm(35ミリフィルム換算)とスナップなどに向いた画角を持ったレンズである

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