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最新パーツ性能チェック 第83回

TDP45Wの新CPU「Athlon II X4 605e/X2 240e」の性能と消費電力のバランスは?

2009年09月18日 00時01分更新

文● 宇野 貴教

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基本演算性能

 まずはSandra 2009 SP4のProcessor Arithmeticを見てみよう。それぞれコア数が違うため比較はしにくいが、四則演算や理論演算を行なうDhrystone ALU、浮動小数点演算のWhetstone iSSE3ともにコア数×動作クロックにほぼ比例する数値となっている。従ってコアの種類によるクセなどはないと見てよさそうだ。同じデュアルコアのAthlon II X2 240eとCore 2 Duo E8400を比較すると、Athlon II X4 240eはちょっと物足りない数値だが、Athlon II X2 240eがバリューセグメントに位置するCPUであることを考慮すると健闘しているほうだと言える。

Sandra 2009 SP4 Processor Arithmetic

Sandra 2009 SP4 Processor Arithmetic better→

 同じくSandra 2009 SP4のMemory Latency Testも見てみよう。こちらも演算ベンチマーク同様にコア数がテスト結果に影響するベンチだ。落ち込み方はL2キャッシュが512KBのAthlon II X4 605e、L2キャッシュが1MBのAthlon II X2 240e、L3キャッシュのあるPhenom IIシリーズの順になっている。Athlon II X2 240eの256KBの落ち方が激しいのを除けば、AMDファミリーはほぼ同じ傾向である。
 Core 2 Duo E8400と比較すると、L1キャッシュレンジはIntel CPUのほうが高速、L2キャッシュレンジはAMD CPUのほうが高速と、得意とするレンジがそれぞれ違うのが面白いところだ。

Sandra 2009 SP4 Cache &#38

Sandra 2009 SP4 Cache & Memory Benchmark(単位:GB/s) ↑better

3Dゲーム関連

 3Dゲームのベンチマークテストは、ビデオカードが大きく影響するとは言え、CPUのパワーも重要だ。また、大容量キャッシュを持つCPUが有利と言われるベンチマークでもある。そのことを証明するかのように、今回のテストにおいてもL3キャッシュを持つPhenom II系CPUが、コア数や動作クロックを考慮しても良好な数値をマークしている。3Dゲームをなるべく快適にプレイできる低電力CPUが目的なら、Athlon IIよりもPhenom IIをチョイスするほうがよいだろう。

PCMark Vantage (Gaming score)

PCMark Vantage (Gaming score) (単位:score) better→

BIOHAZARD 5

BIOHAZARD 5 (解像度以外はデフォルト設定/単位:fps) better→

(次ページへ続く)

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