収差チェック&シャープさのチェックその2
一方、望遠側F5.6から一絞りずつ絞ってみたのが上の写真。広角側と似たような傾向で、若干樽型の収差があるが許容範囲だ。絞り変化による解像力はやはり開放のF5.6が一番よく、絞れば絞るほど低下する。周辺光量の低下はほとんど見られないの開放で撮るのが一番いい。
撮って見た感じではちょっと意外ではあった。ここまで回折現象による解像力低下があるとは……開放が一番よく、絞れば絞るほど画質は低下する。要は開放以外は使わないほうがいいという結果だ。
比較的安価なレンズでよくある傾向ではあるが、大抵は開放時から2、3くらい絞ったあたりまではシャープさが持続できるのだが……できればピントの幅もあるので2絞りくらい絞ってもシャープさが持続できればいいのだが、ちょっとだけ残念ではある。
でもまぁ、100%の原寸で使うような機会はそうそうないので、ある程度ピントの合う範囲までは考慮して使ってみようと思う。
近接サンプル
広角の作画例
ちょっと使ってみてそれなりに満足できる事が確認できたのだが、ここで重要な問題点が1つ。オリンパスとパナソニックってズームリングの回転方向が逆なんですよ……ピントリングの方向は同じなので大きな問題ではないが。
ちなみの僕は普段仕事ではキヤノンを使っていて、ズームリングもピントリングも回転方向はオリンパスと同じ。ピントリングの方向に関しては、業界的にはライカの真似をしたキヤノンがライカと同じ方向になって、ニコンがコンタックスを真似たため、コンタックスと同じになったらしい。ズームリングの回転方向がピントリングのそれと同じ理由なのかは分からないが、ズームリングもキヤノンとニコンはそれぞれが逆になっている(レンズを取り付けるときの回転方向も同じ理由で逆ですね)。
ところで横方向に数字を順番に書くと左右の数値の関係ってどうなります? 「1,2,3,4……」って左から右へ数字って大きくなっていくはず。なので通常、ズームレンズの表記は「14-45」ってふうに書くわけです。「45-14」とは書かないですよね? つまり「0,1……∞」となるわけです。
最近のデジカメレンズにはピントリングの距離表記はあまり見かけないけど、左側の数値が小さく、右側が∞に近い数値、見た目と機能が同じほうが分かりやすいはず。
なので、キヤノン方式のピントリングの距離表記とズームリングの焦点距離表記は書き方と方向が合ってるのではないかと考えてたりするわけです。ちなみにライカはズームリングの回転方向はキヤノンと逆になっていて、パナソニックはライカレンズもラインナップにあるのでそれに合わせたのだろう。
で、1つ言えることは、すでにオリンパスのズームレンズを持ってるE-P1ユーザーはパナソニックのズームレンズには注意が必要ということ。僕はいまのところオリンパスの17mmと今回のパナソニックの14-45mmの2本なのでズームレンズ使用時に迷うことは少ないが、回転方向の違うズームレンズ2本だと使いにくいのは確か。僕みたいに色々なメーカーのカメラを持っててピントもズームもめちゃくちゃな環境に慣れてない人にはあまりお勧めできない。
(次ページに続く)
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