Dixie Flatline×キャプテンミライ対談【前編】
プロ作家、Dixieさんはニコニコ動画に救われた?
2009年09月13日 12時00分更新
音楽でこんなことが起きるなんて
―― 『Just Be Friends』は動画もすごいですけど、あれは発注したんですか?
Dixie ゆのみさん※の絵がイメージに合っていたので、1枚でいいから描いて欲しいって頼んだんです。でも「曲がいいから、ちょっと絵を動かしてもいいですか?」って。
※ ゆのみさん: ゆのみPのこと。ボーカロイド楽曲の「絵師」として、これまでに様々なPVを作成している。詳しくはこちら。
―― あれって、ちょっと動かしてどころの話じゃないんですが。
Dixie 動画が上がるまでに2ヵ月くらいかかっていますね。その間、僕も音のアラが見えてくるので、作り直しているうちにものすごく沢山テイクを重ねていたんですが、出来上がってきた動画のファイルサイズを見たら、4.9GBくらいありました。
―― DVDより大きいじゃないですか!
Dixie もう再生してみたら意味不明なことになっていて、口半開きでしたね。
―― 異常なクオリティですよね。
Dixie そこが面白いところなんです。僕もそうだけど、絵を描いてくれる人もお金なんか発生しないところで、何かを伝えたいという情熱だけでやっているわけで。
―― それが聴く人にも伝わるわけですよね。
Dixie 他の人が歌ったり、アレンジバージョンができたり、小説になったり、漫画になったり……。どんどん派生していく。そういう想定外のところで広がっていくのが、すごく楽しいです。仕事とは関係のないところで、音楽でこんなことが起きるなんて、それまで想像したことがなかった。
と、今回はここまで。次回はボーカロイドシーンの問題と可能性を二人が語りつくします。お楽しみに。
四本淑三
フリーライター。ヨナオケイシさん、せんたろさんらの編纂によるコンピレーションCD「TOYSTRUMENTAL2 (トイストゥルメンタル・ツー)」ただいま絶賛発売中。KORG DS-10を中心に制作された楽曲集で、baker、Denkitribe、koishistyle他、豪華メンバーが曲を提供。何故か私もその中に入っていますが、ふざけた曲なので、ぜひそこは飛ばしてお楽しみください。
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