分散管理とNSレコード
次に「NSレコード」は、その組織のネームサーバについての情報を記述するためのレコードである(図4)。ゾーンファイルには最低1つ以上のNSレコードが記述される。
そのドメインにサブドメインがある場合、通常ネームサーバはそのサブドメインのネームサーバへ(サブドメインの)権限を委譲することになるが、その権限を委譲したネームサーバをNSレコードとして記述する。
NSレコードを調べれば管理するサーバがわかる。また、ドメイン名からIPアドレスを入手したいホストは、知りたいホストを管理しているネームサーバがわかる。DNSではこのように分散管理を行なっている。
オーソリティを決めるSOAレコード
SOAレコードは特殊な情報を記述をするレコードで、ネームサーバに必ず1つ記述される。その中には、オーソリティの範囲や情報の新しさなど、ネームサーバが持つオーソリティの情報が記述されている。ゾーンには通常、オーソリティを持つネームサーバが2台以上配置される。これは冗長構成を採るためで、1台のネームサーバが障害などでダウンした場合でも、他のネームサーバが代行できる。ネームサーバ間では情報の同期を行なっているが、この同期のタイミングもSOAレコードに記述されている。
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