Snow Leopardの深層・その4
18年越しの大改修! Snow LeopardのQuickTime X
2009年09月05日 18時00分更新
大きく変わったQuickTime Player
Proキーなしで動画の編集が可能になった
Snow LeopardのQuickTimeで、最初に気が付くのは「QuickTime Player」の様変わりだろう。立体調になったアプリケーションアイコンはもちろん、縁のないウィンドウ一杯での再生と録画、スライダーを動かすだけでなめらかに動く動画、シンプルながら分かりやすくなった「トリム」の編集など、ユーザーインターフェースの改善に目が引かれる。
※上の動画はこちらのサイトのものを利用しております。
またQuickTime Xによる高速化とアプリケーション自身の性能改善によって、動作もきびきびした。64bit対応やGrand Central Dispatchといった並列化APIの支援を受けて、従来のQuickTime Playerに比べて、最大2.4倍の速度で動作するとアナウンスされている。
また、 QuickTime Xではこれまでと異なり、Proキーを購入しなくてもMacに内蔵された「iSightカメラ」から動画を取り込んだり、音声入力からオーディオを録音したり、画面操作を動画でキャプチャーすることが可能となった。ただし、書き出しは iPhone用やAppleTV用などのプロファイルに固定されている。
まだまだ移行期? QuickTime 7も用意
既存のQuickTimeプラグインでは、まだまだ32bitだけの対応のものが多いだろう。そうしたコーデックは64bitのQuickTime Playerやアプリケーションでは利用することができない。
古いコーデックを使用する必要がある場合は、QuickTime Playerないしは該当のアプリケーションの「情報を見る」パネルで「32bitで開く」をチェックしておこう。
さらに旧来との互換性のために、前バージョンの「QuickTime Player 7」も残されている。こちらはユニバーサルバイナリではなく、32bitのIntelバイナリしか用意されていないので、逆に64bitで動作することがあり得ない。64bitのプラグインが揃うまでは、簡易マルチメディアプレーヤーとしてこちらを使うというのもありだ。
もしQuickTime Player 7がインストールされていない場合は、Snow LeopardのインストールDVDをMacにセットして、「オプションインストール」フォルダーにある「Option Install.mpkg」をダブルクリックすることで組み込める。
さらにシステムがQuickTime Player 7が必要だと判断したときには、ソフトウェアアップデートを起動して、ユーザーに追加インストールをリクエストしてくる。
ただし、QuickTime Player 7は LeopardまでのQuickTimeと同じで、Proキーを入れないと動画ファイルの編集や保存ができない。逆にProキーを持っている人は、さまざまなファイル方式を選んで動画や音声を書き出しできる。

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