国内でパッケージ発売されるのは 3エディションのみ
エディション比較の前に、まず国内でパッケージ販売されるエディションについて確認しておこう。
Windows 7の6エディションのうち、日本国内でパッケージ発売されるのは、Home Premium、Professional、Ultimateの3エディションのみとなっている。
Home Basicは、新興国向けの低価格エディションとして提供され、日本国内での提供は予定されていない。国内の一般ユーザーが利用する機会はまずないだろう。また、EnterpriseはUltimateと同等の機能を搭載するが、マイクロソフトの企業ユーザー向けサービス「マイクロソフトソフトウェアアシュアランス」に加入している企業に一括ライセンス提供されるエディションとなる。こちらも一般ユーザーが利用する機会は少ないだろう。
Starterも若干提供方式が異なるエディションだ。Starterは主にネットブックや低スペックパソコン向けとして提供されるが、パッケージでは販売されず、パソコンへのプリインストール版のみが提供されることとなっている。残念ながら、現在Windows XPやVistaを使っているネットブックユーザーが、Starterにアップグレードする手段は基本的にはなさそうだ。
ということで、以下ではこれらを除いた3エディションについてその違いを解説していく。なおStarterについては、本特集の別記事にて詳細を解説するので、そちらを参考にしていただきたい。
各エディションの機能にはどんな差がある?
「Home Premium」「Professional」「Ultimate」の機能差の概要を表にまとめた。○は含まれる機能で、×は含まない機能である。
Home Premium | Professional | Ultimate | |
---|---|---|---|
Aero系各機能、ジャンプリスト | ○ | ○ | ○ |
ホームグループとフォルダー/プリンター共有 | ○ | ○ | ○ |
Windows Media Center | ○ | ○ | ○ |
ドメイン参加 | × | ○ | ○ |
Windows XPモード | × | ○ | ○ |
ネットワークバックアップ | × | ○ | ○ |
リモートデスクトップ(サーバー側) | × | ○ | ○ |
BitLockerドライブ暗号化 | × | × | ○ |
多言語対応 | × | × | ○ |
前述のとおり、Windows 7では上位エディションが下位エディションの機能をすべて含む仕様になっている。パッケージ販売されるこの3エディションでは、「全部入り」のUltimateが最上位で、企業ユーザー向けのProfessionalが一般ユーザー向けのHome Premiumよりも上位エディションであることが明確である。
Aero系各機能、ジャンプリストなど
パッケージ販売される3エディションでは、Windows 7の大きな特徴である新しいタスクバーなど、ユーザーインターフェース部分の仕様は共通となる。Windows Aeroの半透明表示はもちろん、「Aero シェイク」(Aero Shake)や「Aero ピーク」(Aero Peak)などの機能(関連記事)も標準装備となっている。
ホームグループとフォルダー/プリンター共有
家庭内LANなどの小規模ネットワークを容易に構築する「ホームグループ」も共通の機能だ(関連記事)。ファイルやプリンターの共有設定が容易にできる。
Windows Media Center
VistaではHome PremiumとUltimateに搭載されていた10フィートUI「Windows Media Center」は、各エディション共通の機能として搭載された。静止画/動画の再生やアナログテレビ番組の視聴/録画などもMedia Center上で可能。MPEG-2はもちろん、MPEG-4 AVC/H.264といったコーデックにも標準対応する。
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