来年はDTSのPC元年になる!? パソコンの世界にも進出!
映画を皮切りに、音楽、ラジオと活躍の幅を広げているDTSだが、これまで再生機器は単品コンポーネントであるプレーヤーやAVアンプ、そしてカーオーディオ機器が中心だった。しかしいよいよ、より身近なミュージックプレーヤーであるパソコンやポータブル機器へも進出をはじめる。
そこでメインとなるのが「DTS Surround Sensation」だ。これは、いわゆる仮想サラウンド技術で、スピーカー用とヘッドホン用がある。これらとDTSのサラウンドデコーダーを組み合わせることにより、ノートパソコンなどの2chスピーカーやヘッドホンでの視聴でも迫力あるサラウンドが楽しめるようになる。
そして、DTS技術をポータブル機器へ対応させたのが「DTS Envelo」。DTS Enveloは、今のところ製品化されてはいないが、今後は対応したパソコンなどが登場する予定だ。
サラウンド再生で高音質の評判を持つDTSが、PCエンターテイメントの世界でも高音質の評価を獲得できるのかが楽しみなところだ。
「ドルビーTrueHD」「DTS-HD Master Audio」両対応BDソフトで
それぞれの音の違いを見極めろ!
ともにロスレス圧縮である「ドルビーTrueHD」と「DTS-HD Master Audio」。それぞれの再生音に違いがあるのは本文で述べたとおりだが、違いがあるならば、どちらがより好ましいかを聴き比べたくなるのがオーディオファンの習性というもの。
そこで、両方の方式を聴き比べできる貴重なソフトを紹介しよう。映画では「未知との遭遇」。日本での最初の上映は1978年と古い映画だが、未知の存在が発する象徴的な5つの音をモチーフとした物語や、その5つの音を主旋律とした壮大な演奏が展開されるクライマックスなど、高音質サラウンドの実力を存分に楽しめるタイトルだ。
また、邦画でも大きな話題となった「DEATH NOTE」3部作が両フォーマットを収録。アニメでは、押井守監督作品の「スカイ・クロラ」がある。VAPはこのほかにも、「ルパン三世」のTVシリーズを疑似5.1chサラウンド化し、両フォーマットを収録している。
このほか、多彩なチェック用画像を収録した「Hi-Definition Reference Disc」では、オーディオテストとして、山下康介作曲の「交響詩THE EARTH~Overture」を96kHz・24ビットで収録。しかも、「リニアPCM」、「ドルビーTrueHD」、「DTS-HD Master Audio」の3方式を比較できるという豪華な内容だ。