リニューアル成功でノーリファラーが大幅減
ASCII.jpは、2008年4月に大規模なリニューアルを実施しました。リニューアルの目的は、サイト/カテゴリートップや記事ページの構成要素を整理し、記事の見出しを目立たせ、更新したことが分かりやすく、ユーザーにとって有意義なページに見せ、平均ページビューを増やすことでページビュー全体を底上げすることです。以下は、リニューアル前後のあるサブドメインの指標です。
リニューアル前 | リニューアル後 | 変化率 | |
---|---|---|---|
セッション数 | 255万2832 | 300万6802 | 17.78% |
ノーリファラー |
87万3133 (34.2%) |
69万146 (22.95%) |
-32.89% |
参照サイト |
74万7784 (29.29%) |
111万20 (36.92%) |
26.03% |
検索エンジン |
93万1861 (36.5%) |
120万6611 (40.13%) |
9.93% |
ユニークユーザー | 108万1808 | 133万1816 | 23.11% |
ページビュー | 941万4312 | 1380万435 | 46.59% |
平均ページビュー数 | 3.69 | 4.59 | 24.46% |
平均サイト滞在時間 | 2分55秒 | 3分4秒 | 5.43% |
直帰率 | 48.10% | 44.35% | -7.80% |
新規セッション率 | 27.89% | 28.22% | 1.18% |
このリニューアルでは、カテゴリー構成の見直しやSEOなど、さまざまな施策を同時に実施していますので、今回はこのサブドメインでページビューが46%増加したことと、ノーリファラートラフィックが33%減少したことに注目してください。ページビューが全体で大幅に増えたとはいえ、ノーリファラートラフィックが33%も減少するのは尋常でありません。ユーザーサマリーシートで分析してみましょう。
ノーリファラートラフィックは、ブックマークやメールマガジンのリンク、RSSフィードなど、リピーター(既存ユーザー)からのアクセスと同等と考えられるので、リニューアル前後の直帰率と非直帰セッションの平均ページビューをリピーターについて調べます。以下は、ユーザーサマリーシートをまとめた表です。
リニューアル前 | リニューアル後 | |
---|---|---|
リピーターの直帰率 | 44.07% | 40.68% |
リピーターの非直帰セッションの平均ページビュー | 6.34 | 7.73 |
ノーリファラーというのはブックマークやメールマガジンなど、Webサイトの存在をすでに知っている場合のトラフィックです。しかし、リピーターからのアクセスと考えられるノーリファラートラフィックが33%も減少しているのに、リピーターの直帰率は44.07%から40.68%に、リピーターの非直帰セッションの平均ページビューは6.34から7.73に改善しているのです。セッション数が減っているといっても、直帰率も平均ページビューも、意図したとおりに改善しているので、ノーリファラートラフィックが33%減っているといっても、リピーターに嫌われたとは考えにくく、リニューアルは成功のはずです。いったい何が起きたのでしょうか。