新チップセット「AMD 785G」の
グラフィックス性能は?
ここからは、AMD 785Gにフォーカスして、その性能を見ていこう。新しいチップセット内蔵グラフィックスとなるAMD 785GのATI Radeon HD 4200だが、型番的に、HD 4000シリーズの最下位モデルに位置づけられている。問題はどのくらいゲームが動くか、という点に的を絞って見ていきたい。
ここで比較に用意したのは、ローエンド製品の中で中核を担っているATI Radeon HD 4670だ。CPUには、Phenom II X4 965 BEを使用している。
ASUSTeK製マザー「M4A785TD-M EVO」は、LFB(Local Frame Buffer)を搭載し、さらにUMA(Unified Memory Architecture)と組み合わせて設定が可能となっているため、LFBの効果を確認すべく、UMA(512MB)+SidePort Memory、SidePort Memoryのみ、UMA(512MB)のみの3パターンでスコアがどう変わるのかを見てみた。ベンチマークには3DMark06の標準設定を使用している。
結果として、デフォルト設定となっているUMA+SidePort Memoryがもっとも速い結果となった。BIOS設定では、SidePort Memoryのみも選べるが、スコアは半減してしまうため、これは選ばない方が無難だろう。またUMAのみと比べてもスコアアップを果たしているため、LFB(SidePort Memory)の効果が、それなりにあることが伺える。
AMD 785Gはオーバークロックで
意外とパフォーマンスアップできる
さらに「M4A785TD-M EVO」では、GPUのクロックを引き上げることが可能だ。デフォルトでは500MHzだが、最大で800MHzまで設定できる。そこで3DMark06が完走するギリギリまでオーバークロックをしてみると、上限は730MHzとなった。740MHzおよび750MHzだとWindowsの起動は可能だが、3DMark06を実行すると画面がチラツキ、かなり不安定な状態。そして800MHzではWindowsの起動には成功するものの、デスクトップでチラツキが発生し、そのまま応答不能になってしまった。念のため、チップセットに別途、ファンを取り付けて試してみたが、750MHz以上はかなり厳しい感じだ。
730MHzでも、ファンを止めるとデスクトップ画面がチラついたり、ブロックノイズが出るなどの症状が出てくるため、オーバークロックして使うにはファンは必須だろう。よって今回は正常にベンチマークが完走した730MHzでのスコアを取得している。
500MHzから730MHzにオーバークロックすると3DMark06のスコアは26%ほど向上した。クロックが46%向上していることを考えると、伸びはイマイチなものの、オーバークロック効果は確実にあると言える。
(次ページへ続く)
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