各種デバイスはほぼ正常に動作
上の画面は、Windows 7をインストールした直後のデスクトップだ。タスクバーやガジェットの配置はVistaを継承している一方で、壁紙はWindows 7標準のものに変更されている。また、標準IMEもOS付属の「Microsoft IME」に変更されていた。これらは簡単に元に戻せる。
まず確認したのは、type Z搭載デバイスがきちんと認識、動作しているかだ。特に気になるのはGPU、指紋認証ユニット、バッテリー管理などの状況である。デバイスマネージャーで見た限りでは、搭載デバイスはほぼ正常に動いているようだ。アナログモデムが無効になっているが、これは使わないので特に問題ない。TPMチップ(セキュリティデバイス)や指紋認証ユニット(生体認証デバイス)も、そのまま動作している。指紋認証ユニットをWindowsログオンに使うアプリケーションもそのまま動作したし、Windows 7の管理コンソールからTPMの管理もできた。
VAIOシリーズには、VAIO固有のハードウェア設定変更ツール「VAIOの設定」があるが、こちらも正常に動いている。バッテリー充電量を抑制することでバッテリー寿命を長持ちさせる「バッテリーいたわり充電モード」もきちんと機能していた。
GPUのディスプレードライバーについては、Vistaのドライバーがそのまま引き継がれて使われていた。OS付属のdxdiag(DirectX診断ツール)で確認してみると、ドライバーモデルもWDDM1.0のままだ。type Zは独立GPUのGeForce 9300M GSと、Intel GM45チップセット内蔵GPUを切り替えて使う「ハイブリッドグラフィックス」機能を備えているが、その影響か、ノートに外部ディスプレーを接続した状態では、4台のディスプレーが接続されている状態に見えるという、珍妙な状態になっていた。とはいえ、Windowsやアプリケーションの動作には問題ない。
Windows 7では新たに「WDDM1.1」が導入されており、NVIDIAやAMDは対応するドライバーを公開している。こちらの記事にもあるように、WDDM1.1の方がアプリケーションによるメモリー消費量が少なくて済む利点があるので、こちらに切り替えたい。しかし、GPUメーカー製の汎用ドライバーの動作対象外であるtype Zでは、ソニー自身によるWindows 7ドライバー提供を待つしかなさそうだ。
ディスプレー関連で多少問題なのが、ドッキングステーション(ドック)からの分離処理だ。ドックが接続されていることは正常に認識できているのだが、マルチディスプレー状態からノート本体のみへの切り替えがうまくいかないことがあり、そうなると分離後の画面が正常に表示されない(シャットダウン→分離して電源オンなら安定)。ここらもソニーの対応待ちといったところか。
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