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週刊 PC&周辺機器レビュー 第19回

【番外編】私物のtype ZにWindows 7を入れてみた

2009年08月21日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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各種デバイスはほぼ正常に動作

Windows 7インストール直後のデスクトップ

Windows 7インストール直後のデスクトップ

 上の画面は、Windows 7をインストールした直後のデスクトップだ。タスクバーやガジェットの配置はVistaを継承している一方で、壁紙はWindows 7標準のものに変更されている。また、標準IMEもOS付属の「Microsoft IME」に変更されていた。これらは簡単に元に戻せる。

 まず確認したのは、type Z搭載デバイスがきちんと認識、動作しているかだ。特に気になるのはGPU、指紋認証ユニット、バッテリー管理などの状況である。デバイスマネージャーで見た限りでは、搭載デバイスはほぼ正常に動いているようだ。アナログモデムが無効になっているが、これは使わないので特に問題ない。TPMチップ(セキュリティデバイス)や指紋認証ユニット(生体認証デバイス)も、そのまま動作している。指紋認証ユニットをWindowsログオンに使うアプリケーションもそのまま動作したし、Windows 7の管理コンソールからTPMの管理もできた。

インストール直後のデバイスマネージャー

インストール直後のデバイスマネージャー。バックアップソフト「True Image Home 11」が組み込んだソフトウェアデバイスが「不明」に分類されている以外、これといって問題はない

指紋認証ユニットのテスト画面

指紋認証ユニットのテスト画面。Vistaで保存した指紋との照合も問題なし

 VAIOシリーズには、VAIO固有のハードウェア設定変更ツール「VAIOの設定」があるが、こちらも正常に動いている。バッテリー充電量を抑制することでバッテリー寿命を長持ちさせる「バッテリーいたわり充電モード」もきちんと機能していた。

VAIOの設定

VAIO固有のハードウェア設定や関連するコントロールパネル項目をまとめた「VAIOの設定」。見たところ各機能とも正常に動作しているようだ

バッテリーいたわり充電モード

バッテリー寿命を伸ばす「バッテリーいたわり充電モード」の設定。こちらも正常に機能している

 GPUのディスプレードライバーについては、Vistaのドライバーがそのまま引き継がれて使われていた。OS付属のdxdiag(DirectX診断ツール)で確認してみると、ドライバーモデルもWDDM1.0のままだ。type Zは独立GPUのGeForce 9300M GSと、Intel GM45チップセット内蔵GPUを切り替えて使う「ハイブリッドグラフィックス」機能を備えているが、その影響か、ノートに外部ディスプレーを接続した状態では、4台のディスプレーが接続されている状態に見えるという、珍妙な状態になっていた。とはいえ、Windowsやアプリケーションの動作には問題ない。

なんと4台のディスプレーが接続していることに

ディスプレーのプロパティーで確認すると、なんと4台のディスプレーが接続していることに。実際に使っているのは4と3

dxdiagで確認してみると

dxdiagで確認してみると、案の定「WDDM1.0」の表記が(赤枠部)。ドライバーのバージョンを見ても、Vista用がそのまま使われているようだ

 Windows 7では新たに「WDDM1.1」が導入されており、NVIDIAやAMDは対応するドライバーを公開している。こちらの記事にもあるように、WDDM1.1の方がアプリケーションによるメモリー消費量が少なくて済む利点があるので、こちらに切り替えたい。しかし、GPUメーカー製の汎用ドライバーの動作対象外であるtype Zでは、ソニー自身によるWindows 7ドライバー提供を待つしかなさそうだ。

 ディスプレー関連で多少問題なのが、ドッキングステーション(ドック)からの分離処理だ。ドックが接続されていることは正常に認識できているのだが、マルチディスプレー状態からノート本体のみへの切り替えがうまくいかないことがあり、そうなると分離後の画面が正常に表示されない(シャットダウン→分離して電源オンなら安定)。ここらもソニーの対応待ちといったところか。

通知領域アイコンをチェックしてみたところ

通知領域アイコンをチェックしてみたところ、接続したドックを認識して、「ドッキングステーションの取り出し」が選択できるようになっていた

互換性問題でブロック

コントロールパネルからキーボードの設定をしようとすると、「IntelliPoint」ソフトウェアが互換性問題でブロックされていると出る。ワイヤレスキーボードとしては問題なく使えているが、このキーボード専用の特殊キーは一切使えない

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