財布を持ち歩くことなく、電車への乗車やコンビニなどでの買い物を可能にするのがおサイフケータイである。今回は、そのおサイフケータイ対応端末のWX340Kを使い、そのメリットを探った。
財布を持ち歩かずに買い物ができる!
家電量販店でのポイントカードや飲食店のスタンプカード、さらには定期券やクレジットカードなど、市場ではさまざまなカードが流通している。この種のカードがあちらこちらで発行されるため、これらを財布に入れているとあっという間にカード入れが埋まってしまう。ただ、カードは増える一方であり、どこに入れて持ち運ぶべきかで悩んでいる人は多いのではないだろうか。
こうした問題を解決する1つの方法として、ぜひ活用したいのが「おサイフケータイ」だ。
従来、カードといえば磁気ストライプに情報を記録された磁気カードが主流だったが、最近ではICカードが組み込まれたカードが増えつつある。このICカードにもいくつかの種類があるが、トレンドになっているのはカードをカードリーダに近づけるとICチップ内の情報が読み取られる非接触型と呼ばれるものだ。
ただ非接触型のICカードは、ICチップさえあればよく、カードである必要はない。そこでICをケータイに組み込み、カード代わりに使えるようにしたのがおサイフケータイである。
ご存じの通り、現在おサイフケータイに対応するICカードは増え続けているので、これまで持ち歩いていたカードをおサイフケータイに集約し、財布の中のカードを減らすことが可能である。また電子マネーサービスも用意されているので、財布を持たずに外出することすら不可能ではない。
現在おサイフケータイはさまざまなキャリアから登場しているが、当然ウィルコムも対応端末を提供済み。今回はその中の1台である「WX340K」を使って、おサイフケータイの魅力を探っていこう。
数多くのICカードサービスに対応
ひとくちに非接触型ICカードといってもさまざまな方式があるが、WX340Kで利用されているのは、一般的なおサイフケータイと同様にソニーが開発した「FeliCa」である。
おサイフケータイでは、このFeliCaチップと、その上で動作するアプリケーションソフトウェアを組み合わせることで、ICカード代わりに利用できることになる。つまりいくら同じFeliCaが使われているICカードであっても、アプリケーションが提供されていなければ使うことはできない。
もちろんウィルコムでは、すでに多くのFeliCa対応アプリケーションを提供している。電子マネーである「Edy」やクレジットカード代わりにケータイを使える「QUICPay」、またビックカメラやヨドバシカメラのポイントカードにも対応している。また飛行機での移動が多いユーザーにとっては、全日空(ANA)の「モバイルAMCアプリ」や、日本航空(JAL)の「JAL ICポケットアプリ」が利用できるのは大きなメリットだろう。
さて非接触型ICカードとして、現在広く使われているものにJR東日本が発行する「Suica」が挙げられる。ウィルコムでは当初未対応だったが、7月5日からケータイ版Suicaである「モバイルSuica」への対応が開始された。これにより、ほかのキャリアと同じく「タッチ&ゴー」で改札を抜けられるようになったわけだ。