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「どこでもサラウンド」を追求するドルビーのテクノロジー

2009年08月12日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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広く普及させるために生み出された高度な技術の数々

「ドルビーTrueHD」のロゴ

「ドルビーTrueHD」のロゴ

 そして現在、映画はもちろん、Blu-ray Discのような記録容量の多いメディア用として、より高品質なサウンドを実現するために、ロスレス圧縮技術を採用した「ドルビーTrueHD」を提供している。

 これは、もともとイギリスの「メリディアンオーディオ」(メリディアンというブランド名でオーディオ製品の開発・販売もしている)が開発したもので、DVDオーディオ用の記録音声として採用されたことでも知られる。

 絶えず幅広い研究開発を行なうことで、最新のメディアに合わせて最適なクオリティを持つサラウンド技術を提供できることがドルビー社の強みだ。そしてこれは、サラウンドを手軽に体験できる仮想サラウンド技術「ドルビーバーチャルスピーカー」も同様である。

一般的な仮想サラウンド技術の仕組み。右耳に入る音と左音に入る音を分離させるため、互いのチャンネルから逆相の信号を再生して不要な信号を打ち消す仕組みだ

一般的な仮想サラウンド技術の仕組み。右耳に入る音と左音に入る音を分離させるため、互いのチャンネルから逆相の信号を再生して不要な信号を打ち消す仕組みだ

 一般的な仮想サラウンド技術は、2本のスピーカーだけで後方の音を再現するために、後方から出た音がどのように左右の耳に入るかを計算し、そのずれ(音量や周波数特性、到達時間の遅れなど)を加味した信号を前方のスピーカーから同時に再生することで再現する。ここで問題となるのは、本来は右耳だけに聴こえるべき信号が左耳に入ってしまう(クロストーク)ことだが、「クロストークキャンセル」という技術を使って解消している。

各chのスピーカーを鳴らした状態をデジタルフィルターとして持っており、それぞれのchの音をより精密に再現することができる

各chのスピーカーを鳴らした状態をデジタルフィルターとして持っており、それぞれのchの音をより精密に再現することができる

 反面、ドルビーバーチャルスピーカーの場合は、サラウンドの各chのスピーカーから出るべき音、それが左右の耳にどのようにずれて届くかをデジタル演算で再現し、すべてのチャンネルで左耳から聞こえる音は左chへ、右は右chへと分けて再生する。

 また、一般的な仮想サラウンド技術はせいぜい一次反射までの演算になるが、ドルビーバーチャルスピーカーでは高次の反射(非常に長い減衰波形)をインパルス応答フィルターとして持っている。これにより空間で実際にスピーカーを鳴らしたのに非常に近い状態を作ることができ、サラウンド効果の高い再現を可能にしている。

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