実際のプログラム開発の手順を見ていく
処理を行なうJavaプログラムと画面が完成したら、エミュレーターで簡単に確認ができる。Eclipse内のRunメニューから「Run」を選択すれば、必要なファイルが作成され、エミュレーターが起動して、プログラムが転送される。
GoogleのAndroidサイトにも、開発の手順を解説する“Hello World”のチュートリアルがあるが、ここでも簡単にプログラム開発の手順を順に見ていくことにしよう。EclipseとSDK、Java(JDK)のインストールが必要なので、まだの人は本連載の第3回を確認してほしい。
まずはEclipseを起動して、Fileメニューの「New」から「Project...」を選択する(下画面左)。次に、プロジェクト作成に使うウィザードを指定する。Androidの場合には、「Android」にある「Android Project」を選ぶ(下画面右)。
この次に表示されるダイアログでは、プロジェクトに名前を付ける。この名前が、Eclipseを最初に起動したときに指定するフォルダ(ワークスペース)に作成されるプロジェクト用のフォルダ名になる。
Build Targetは、どのバージョンのAndroid用にプログラムを作るかの設定だ。これは、仮想マシンの設定にもよる。AVDファイルの作成時に指定したバージョンと同じものを使うが、通常は「Android 1.5」か、「Google APIs」にしておく。
最後のプロパティ欄だが、「Application name」は、Androidのプログラムタブに表示されるアイコンの名前やプログラムのタイトルなどに使われる名前だ。これは任意でいい。
次のパッケージ名は、本来なら自分のドメインなど、他と衝突しない名前を付ける。簡易には、ドメイン名のサンプルである「com.example.」を使えばいいだろう。ただし、ほかのプログラムとこの名前が衝突すると、動作に問題が出ることがある。
次の「Create Activity」のところには、アクティビティのクラス名を入れる。これは、スペースを含まず、先頭が英字で、英数字のみからなる名前を付ける。なんでもいいのだが、プロジェクト名との一致させておいたほうがいいだろう。
必要な項目をすべて入れると、Finishボタンが押せるようになる。Finishボタンを押せば、Eclipseのメイン画面に戻る。ここで、ウィンドウ左側のPackage Explorerに作成したプロジェクトがあるはずだ。先頭の三角マークをクリックすると、フォルダが開くので、まずは、「res」の「layout」にある「main.xml」をダブルクリックする。
これで、ウィンドウ中央にレイアウトエディタが開く。たぶん、ここには、黒い領域があって、そこに文字が表示されている。
黒い領域は、プログラムの画面に相当する。このすぐ左にあるViewsからDigitalClock Viewを探し、マウスでドラッグしてみよう。黒い領域のテキストのそばまでドラッグしたままカーソルを持っていくと、枠が表示されるはずだ。これは、Viewを整列させるレイアウトの枠だ。ここにドロップすると、画面に時刻を表示する文字が出てくるはずだ。
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