このページの本文へ

繁盛店に学ぶ、ネットで稼ぐ“人脈力“の作り方 (3/3)

2009年07月31日 08時00分更新

文●三浦たまみ

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

――ネットショップのエキスパートが斬る!――

 ショップ構築、集客、決済などネットショップ運営に必要な機能が全て標準装備された「ショップサーブ2」を提供するEストアーで、ECアドバイザーやセミナー講師として活躍している山中洋一さんに、アフィリエイト広告導入について伺いました。


横のつながりや、クチコミ・マーケティングの活用は
ネットショップにとって強力な武器になる

 商売はモノとお金が動くから成り立つのではなく、人と人のつながりがあるから成り立つもの。ネットショップに当てはめれば、お店、商品、店長のいずれかにお客さんが共感して初めて売り上げに結びつくといえます。ですから横のつながりを作れる人は、ネットショップの店長として合格点。ただし、ここでいう横のつながりとは、何もネット上だけのつながりとは限りません。

 関口さんのように、オフ会、同業者の集まるセミナーなど、リアルな場を積極活用することは、地道ながらも立派な販促活動です。しかし、残念なことに、いまだにネット上のみのやり取りで完結しようとする店長が多いのが現状です。

 リアルな場に参加したときは、小さなことですが、いつでも自店をアピールできるように、最低限、ネットショップの名刺は持ち歩くなどして積極的に交流を図りましょう。さらに、名刺にはQRコードを掲載するなどして、興味を持った人が即アクセスできるような気配りもネットショップの店長には必要です。


主婦の口コミを上手に活用

 関口さんのお店は主婦をターゲットにしているようですが、一般的に男性よりも女性、さらに女性の中でも、子どもを持つ主婦同士のクチコミには大変なパワーがあります。それまで仕事を持っていた女性も、子育ての期間は一時的にせよ家の中で過ごす時間が多くなり、子育てを楽しむ反面、時に閉塞感を感じることもあります。

 こうした時期にネットを活用して同じ境遇のお母さん同士が集まるコミュニティなどに参加すれば、密度の濃い情報交換ができます。このようなネットワーク上に一度お勧めの商品情報などが紹介されると、驚くほどの伝達力があり、瞬く間に人気商品になるケースは多いのです。


常連さんに協力してもらい、クチコミの威力を高める

 クチコミで広まりやすい商材は、生活に密着した商品。友人同士でお茶を飲んでいて、「そういえば、この間、おいしいお茶があったよ」と誰かの発した一言で、そのお茶の存在が一気に広まる可能性があるように、食品をはじめ生活に密着した商品、多くの人が使う可能性のある商品ほど、クチコミの威力が発揮されるケースは多いと思います。

 ネットショップ側が実践できる効果的なクチコミ・マーケティングは、すでにお店の常連さんになっている人のブログで商品を紹介してもらったり、新商品を販売する場合にそのモニターになってもらうことなどです。

 その場合、トップページやメルマガでモニターを募集するとより協力者を集めやすいでしょう。さらに、「ブログで商品を紹介してくれたら、会員ポイントを○ポイント進呈」「モニターになってくれたら、当社の商品を○割引で購入可能」など、協力してくれた人が何らかのメリットを受けられる特典を盛り込んでおきましょう。常連さんであれば、もともとお店や商品に好意的なので快く協力してくれることでしょう。こうした地道な活動が、ネットショップにおけるクチコミ・マーケティングの第一歩です。


山中洋一:Eストアービジネス支援部マネージャー。アパレル、スポーツ用品店など、300店舗以上の店舗にコンサルティングを行なう。自身の卸売業や実店舗で仕事をした経験をもとに、商売人としてより高い意識を持って店舗運営を行なってもらえるよう、日々アドバイスに励んでいる。


協力:佐川フィナンシャル株式会社(http://www.sagawa-fin.co.jp/

前へ 1 2 3 次へ

この連載の記事

一覧へ

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています