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麻倉怜士さんに聞く、テレビ選びで得する家族・損する家族

2009年07月31日 12時00分更新

文● ASCII.jp編集部  語り● 麻倉怜士

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スーパーハイビジョン時代の「巣ごもり家族」

―― これからの「巣ごもり」はどう変化していくんでしょう。

 少し先のことで言えば、スーパーハイビジョンが2025年にスタートします。それは8K4K(8000×4000)サイズ、フルハイビジョン(1920×1080)の16倍です。実験放送が2015年に始まると考えると、すぐにフルハイビジョンどころじゃなくなってくるわけです。

 スーパーハイビジョンの特徴は臨場感ではなく「没入感」です。臨場というのは目の前にいる感覚ですが、没入というのはその中にいるぞという感覚ですね。


―― そのとき、映像はもちろん、音声にも高精細なものが求められそうですね。

麻倉 そうですね。スーパーハイビジョンであれば22.1ch、22個のスピーカーが必要になります。5.1chだと水平方向の広がりは出ますが、垂直方向のものは出ないんですよ。

 何が違うのかというと、これまでのように「方向感が出る」ということではなく、むしろ「音に包まれる」という感覚ですね。人工的に作ったような音場感ではなく、自然にその場にいるような没入感。それが22.1chの世界ですね。


―― その他に、今後の巣ごもり家族に欲しい条件というのはありますか。

麻倉 今、私が提案しているのが、16:9ではなく2.35:1という画面、シネスコ(シネマスコープ)サイズです。横長の映画がそのまま見られるというだけでなく、横に情報画面を表示出来るのがいいんですよ。裏番組やネットの情報が同時に見られると。

 そうなったらパソコンは要らないということになります。それこそ新・巣ごもり家族のマストアイテムになるでしょうね。


―― ありがとうございました。

麻倉怜士(あさくられいじ)

1950年生まれ。横浜市立大学卒業後、日本経済新聞社などを経て、オーディオ・ビジュアル評論家として独立。新聞、雑誌、インターネットなどで多くの連載を持つほか、テレビ出演も多数。著書に「絶対ハイビジョン主義」(アスキー新書)「松下電器のBlu-rayDisc大戦略」(日経BP社)「イロハソニー ブラビアイロノヒミツ」(日経BP企画)など。日本画質学会副会長。津田塾大学講師(音楽学)。

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