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週刊 PC&周辺機器レビュー 第17回

WiMAXで死角なし ハイスペックモバイル VAIO type Z

2009年07月31日 14時00分更新

文● 柳谷智宣

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すっかりお馴染みになった
アイソレーションキーボード

VAIOノート定番のアイソレーションキーボード

VAIOノート定番のアイソレーションキーボードと、大きなタッチパッド。その右にはFeliCaリーダー/ライター

 最近のVAIOノートと同じく、キーボードは飛び石上にキーが配置されたアイソレーションキーボードを採用する。キーピッチは19mmで、キーストロークは2.5mmとフルサイズを確保している。クリック感は弱めで、タイプ音も静か。押し込んだときの手応えも柔らかいが、剛性感は高い。タイプ感の好みは人それぞれだが、クオリティーの高いキーボードであることは間違いない。

 キー配列は6段で、カーソルキーは半段落ちている。左側の特殊キーを大きく取っているのも特徴だ。例えば、左Shiftキーは39mmでCaps Lockキーは30mm、Tabキーは25mmある。スペースキーの幅は45mmと普通のサイズだ。

 タッチパッドのサイズは81×45mmと大きく取っている。表面は滑らかに操作できるコーティングで、ドット状のパターンがプリントされている。操作感は抜群だが、高級感のあるアルミニウムのキーボードパネルとは、ややミスマッチに見える。写真でボタンの間にあるのは、指紋認証リーダー(オプション)だ。


スタミナ/スピードの2モードでいつでもどこでも活用できる

 VAIO type ZはプラットフォームにCentrino 2(コード名 Montevina)を採用し、Core 2 DuoプロセッサーとDDR3メモリーを搭載している。最大の特徴は、GPUを2つ備えている点だ。バッテリーを長く持たせたいなら、Intel GM45チップセット内蔵の「GMA 4500MHD」を利用し、パフォーマンスを重視するなら「GeForce 9300M GS」を使う。このモード切り替えは、キーボード左上のスイッチひとつで行なえるのが便利。Windowsの再起動が不要なので、気軽に利用できる。

GPUの切替スイッチ

GPUの切替スイッチ。「STAMINA」はチップセット内蔵、「SPEED」はGeForce 9300Mを使う

 試しに総合ベンチマークソフト「CrystalMark 2004R3」で処理性能を測定したところ、スタミナモードの「79352」に対して、スピードモードでは「108913」と圧倒的な差が付いた。CPUやメモリー、HDDが同じなのに、グラフィック性能がそれだけ高くなっているためだ。これなら、3D CADも最新のゲームも快適に動作するだろう。なお、試用機は製品では選択できないCPU(Core 2 Duo P9500 2.53GHz)が搭載されていた。そのため、同クロックCPUを搭載した製品版より、若干性能が高い可能性があることをお断わりしておく。

「CrystalMark 2004R3」の計測結果。左がスタミナモード、右がスピードモード。下側の「D2D」「OGL」で圧倒的な差が

Windowsエクスペリエンスインデックスの値(スピードモード)

Windowsエクスペリエンスインデックスの値(スピードモード)

 ベンチマークで負荷がかかっている状態でも、動作音はほとんどしない。左側面から、暖かい風が排気されているものの、あまり気にならないだろう。音量を抑えるだけでなく、人が不快に感じる周波数を低減したそうで、その効果は出ているようだ。

 バッテリー駆動時間はカタログ値で8~10.5時間。バッテリーベンチマークソフトの「BBench」(作者:海人氏、フリーソフト)で計測したところ、スタミナモード時で約5.9時間という結果になった。これだけ持つならACアダプターなしで出かけられそうだ。スピードモードのバッテリー駆動時間は約3.4時間。ハイパワーな分、短くなっている。

 ちなみに付属の標準ACアダプターは、54×136×29mmとやや大きい。ACアダプターも持ち歩くなら、コンパクトなスティックACアダプター(本体注文時はプラス5000円、ソニースタイルでの単体価格は1万3800円)が欲しいところだ。

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