履修登録のピークを余裕でこなす
高いパフォーマンスと信頼性
導入したBarracuda Load Balancerは性能面でも余裕を持ったパフォーマンスを実現した。履修登録は4〜5月に集中するが、だいたいCPU使用率6%程度で乗り切ったという。そのほか、職員用・学生用のポータルや労務管理や経理システムなどのサーバの負荷分散を担当させているが、かなり余裕がある状態とのことだ。もちろんダウンなどの障害もなく、ノンストップで履修登録のヤマを乗り切ったとのこと。
ちなみに、今回導入したBarracuda Load Balancerのモデル340では、ロードバランサの機能のほかに、ファイアウォールをすり抜ける攻撃を防御するIPS(Intrusion Prevention System)とSSLの暗号化等をサーバから肩代わりするSSLターミネーションの機能も搭載している。こうした機能もWebサービスを利用するにあたっては必須なので、有効な機能といえるだろう。
名より実を取る賢い製品チョイス
今後はWAFの導入も検討
結果的に、青山学院大学においては、既存製品の10分の1という低価格ロードバランサの導入効果は抜群だったようだ。今まで高くて導入できなかったような企業でも、これだったら十分導入できるはずだ。導入からすでに1年が経過しているが、宮田氏は「1年間運用してトラブルはゼロでした。高負荷状態でも20パーセントを超えることなく、とてもコストパフォーマンスに優れたロードバランサです」とコメントしている。
宮田氏の関心は、バラクーダが新たに提供を開始したWAF(Web Application Firewall)に移っている。こちらも低価格でありながら、機能面でも数百万円の製品に比べて遜色ないというものだ。こうした「名より実を取る」賢い製品のチョイスが、青山学院大学の高いレベルのIT活用を支えているに違いない。
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