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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第53回

僧職系男子・仁鐵/蝉丸Pが奏でる「仏教の新しい魅せ方」

2009年07月27日 13時00分更新

文● 古田雄介

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跡取り候補に赴任してサイト開設

―― ホームページの開設が2002年1月なので、ネットに触れてから比較的すぐのことですね。

仁鐵 そうですね。2001年11月頃に、高野山から現在のお寺に跡取り候補として赴任したんですよ。赴任直後は結構ヒマというか、することがあまりないんですよね。それでちょっと自分のホームページを作って、当時のテキストサイトの流れに参加してみようかなと思ったわけです。

どんなコンテンツにするかというのはあまり考えずにスタートしましたが、これまでの蓄積といいますか、過去に読んだ漫画や仏教書籍の内容が自然と多くなっていた感じです。

「坊主めくり」の旧サイト。過去の日記や仏教にまつわるコラムなどが読める。テキストサイト時代にも1日1000人が訪れる人気サイトだった http://www7.ocn.ne.jp/~priest.1/top.htm


―― 旧サイトは2004年頃に更新が止まって、現サイトが2008年2月にスタートしています。復活の経緯を教えてください。

仁鐵 旧サイトは本業が忙しくなったのと、他に興味が移ったというのが大きいですね。更新を休んでいる間は、大航海時代ONLINEをプレイしたり、中国武術を習ったり、積み本を崩したりとか、趣味全般のことをやっていました。

 そのあとにサイトを再開したんですが、ちょっと更新したあと今度はダーツにハマり、またしばらく休んでしまいまして、手違いでその頃のログを消しちゃったりと。ただ、更新していないときでもアクセスカウンターをみると、来てくださる方がいるんですよ。そうした人たちのことを考えると、放置したままでは不人情だよなという気持ちが沸いてきます。

それでブログという簡単なツールがあるということで新サイトを始めたわけですが、はじめは更新ペースが上がりませんでした。割と頻繁に更新するようになったのは2008年11月頃からですね。ちょうどニコニコ動画に動画をアップした頃です。


―― ニコニコ動画に動画をアップしようと思ったのは、どんな考えがあったんですか?

高野山で随行をしていた時代の1枚

仁鐵 ニコニコ動画が始まった頃からずっとハマって見ていたんですよ。コメントの臨場感がすごくて、アップされるコンテンツが自分の属性にあっているというのもありましたね。それでいて、それほど凝った動画でなくてもネタ次第では勝負できるという点から、自分で作る気持ちが沸いてきました。

 テキストサイト時代はFLASHアニメの全盛期でもありました。それも大好きでかぶりついて見ていたんですけど、自分で作るには高度すぎると感じていたんです。しかし、ニコニコ動画なら画像と音楽を組み合わせた紙芝居的なものでも楽しめるなと思ったんですよ。これなら自分でもできるぞと。


―― そこで「仏具で演奏してみた」シリーズを投入したわけですね。反響は予想通りでしたか?

仁鐵 いえ、予想を完全に超えましたね。特に2作目の「【仏具で】てってってー【演奏してみた】修正・追加版」は20万再生を超えて驚きました。あれでニコニコ動画界隈に名前が売れた感じになって、蝉丸Pという名前もつけていただいて。坊主めくりのアクセスも急に増えたんですよ。

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