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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第53回

僧職系男子・仁鐵/蝉丸Pが奏でる「仏教の新しい魅せ方」

2009年07月27日 13時00分更新

文● 古田雄介

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実際にお寺で住職を務める「蝉丸P」こと仁鐵さんがニコニコ動画にアップロードした動画の数々。アニメやゲームの知識を交え、仏教の常識をあまりにも分かりやすく解説する動画は話題を呼んだ

 2008年11月、ニコニコ動画に木魚などの仏具を使ってアイドルマスターの音楽を演奏した動画がアップされ、2009年7月時点で20万再生を超える大ヒットを飛ばした。

 コンテンツ作者に「P=プロデューサー」の称号を付けるアイドルマスター/ボーカロイド界隈の慣例にならい、周囲から蝉丸Pと呼ばれるその人物は、続いて2009年3月に「ニコニコ仏教講座」というシリーズ動画をアップ。仏教の各宗派の関係を「原作派と二次創作派」などといった同人界隈のファン派閥に喩えたり、仏壇の機能について「本尊はケータイにおけるアンテナとSIMカード」と説明するなど、フランクすぎるともいえる親しみやすい解説でこちらも立て続けにヒットを残している。

20万ヒットを記録した「【仏具で】てってってー【演奏してみた】修正・追加版」

2009年3月に第4弾までアップされた「ニコニコ仏教講座」シリーズ

 「蝉丸P」の正体は、テキストサイト時代から続く人気サイト「坊主めくり」の管理人・仁鐵(ジンテツ)氏だ。同氏は高野山で修行を積み、現在某地の寺院で住職を務める現役の僧侶。仏教界に籍を置きながら、ネットで限りなくフリーダムな活動を続ける氏の意図はどのようなものなのか。顔の見えるインターネット 第53回は、スカイプで某寺院の事務所にアクセスし、ビデオチャットで仁鐵氏の本音を伺った。

坊主めくり

 漫画や仏教書籍の紹介から、住職の日常を綴る日記まで、一貫してフランクな文体で書かれるサイト。現在はブログの形態をとるが、2002年1月の開設当初はテキストサイトとして運営していた。現在のアクセス数は1日に2400~2500UU(ユニークユーザー)という。

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