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週刊 PC&周辺機器レビュー 第16回

デュアルコアCPUで実用性が大幅アップした新「dv2」

2009年07月24日 14時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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 日本ヒューレット・パッカードが2009年4月に発表した「HP Pavilion Notebook PC dv2」(以下dv2)は、ネットブックよりやや上の7万円台で、AMDの低価格ノート向けプラットフォーム「Yukon」を採用して高いパフォーマンスをうたい、評判となった。

 そのdv2が2009年秋モデルで、大きくパワーアップして新登場した。高い実用性で評価されたdv2の新モデル、いったいどのように変わったのだろうか。


デュアルコアCPU「Turion Neo X2」を採用

HP Pavilion Notebook PC dv2

「HP Pavilion Notebook PC dv2」秋モデルの直販モデル。カラーは「ZEN-design“kirameki”」

 夏モデルまでのdv2は、ネットブックより広く高解像度な12.1型ワイド/1280×800ドットのディスプレーと、Yukonプラットフォーム(Athlon Neo CPUとAMD M690Gチップセット)を搭載。Atom CPUとインテルチップセット、10.1型/1024×600ドット程度のディスプレーで、「低価格だが低性能・狭画面で実用性が低い」ネットブックに対する性能や実用性面での優位性を売りにしていた。

 一方で、dv2夏モデルではCPU性能の物足りなさが指摘されていた(関連記事)。動作周波数はAtomと同程度のうえ、Atomがハイパー・スレッディング・テクノロジーによる疑似マルチコアで性能面でのハンデを多少はカバーしていたのに対して、Athlon Neoは通常のシングルコア。CPU性能がものを言う使用シーンでは、メリットが出にくかったわけだ。

 当時からdv2のデュアルコアCPU化は噂されていたが、噂どおりのデュアルコアCPU化が実現されたのが、このdv2秋モデルの大きな特長である。搭載するCPUは、今回評価するHP Directplus専用の直販モデルが「Turion Neo X2 L625」(1.6GHz)、量販店向けモデルが「Athlon Neo X2 L335」(1.6GHz)となっている。

量販店モデルのdv2

量販店モデルのdv2。「ZEN-design“asagiri”」

 ちなみにこれらのCPUは、なぜかAMDのウェブサイトにも情報がない。そのため、どのような違いを持つのか分かりにくいが、dv2のスペック表で見る限り、2次キャッシュの量が異なるようだ。Turion Neo X2 L625は1MB、Athlon Neo X2 L335は512KBとなっている。

 dv2夏モデルと秋モデルでのもうひとつの違いが、直販モデル、量販店モデルともに、独立GPUのMobility Radeon HD 3410(メモリー512MB)を搭載する点にある。夏モデルで独立GPUを搭載するのは、直販モデルだけだった。dv2をバリバリのゲームマシンとして使う、というのはユーセージモデルとしてなさそうではあるが、OS自体が積極的にGPUを使うようになるWindows 7では(関連記事2)、目立たないところで性能面でも効いてくるかもしれない。

 そのほかに細かい違いとしては、HDD容量や無線LAN機能などがあるが、性能に関わる大きな違いはCPU程度である。

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