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世紀の天体ショー「2009 皆既日食」 第2回

NDフィルターは完売したけど、あきらめるのはまだ早い

日食撮影用レンズフィルターをDIY!

2009年07月20日 18時00分更新

文● 伊藤 真広

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自作フィルターを試す!

 フィルターが完成したので、実際に太陽を撮影したいのだが、#10、#11、#13の3枚の遮光ガラスのうち、最も撮影に適しているのはどれなのだろうか?
 ファインダー越しに太陽を目視して撮影するのであれば、問答無用で#13となる。だが、今回はファインダー越しに太陽を見ないでも済むよう三脚に固定して、ライブビューを使ってピントの調整を行ない撮影したため、できるだけ美しく撮影できるものを選んでみようと思う。
 撮影の環境だが、使用したデジタル一眼レフカメラはニコンのD300、レンズはニコンの手ぶれ防止付きの望遠レンズ80-400mm F4.5-5.6DにISO200、シャッタースピードは1/1600秒で、絞りは22で行なった。

#10

綺麗に太陽の形を捉えることができた。またピントもAFに任せたままでも、かなり綺麗に合っているように感じる

#11

わずか1番しか変っていないにもかかわらず、#10に比べると圧倒的に暗くなり、太陽もかなり緑色になっている。しかもAFのピント精度も暗くなりすぎてしまったためか、若干ずれているように感じられる

#13

光量も足りない上に、太陽は完全に緑色となってしまっている。これではせっかく撮影しても、太陽を撮影した気分にはなれない……。ということで、マニュアルでファインダー越しにピント調整をするときに使うことにして、撮影する際には使わないことにしようと思う

 写真の通り、#10と#11では明るさなどに問題はなかったものの、#13では暗くなりすぎてしまった。そのうえ、#11以上では赤外線を吸収し過ぎてしまうせいか、太陽が緑がかってしまうということがわかった。どうやらこの方法で撮影する場合には、#10を使用するのがよさそうだ。
 ただし、この方法では、ファインダー越しに太陽を見ることができない。ライブビューを搭載していないカメラや、細かいピント調整までしっかりと行ないたいという人は、必ず#13以上のものを使って撮影するようにして欲しい。

注意:本記事で紹介する方法は、日食を直接観測するためのものではなく、写真を撮影するためのものになっております。紹介する方法を用いて直接太陽を見た場合には、失明や視力の低下の恐れがあるため、絶対に太陽を見ないでください。また、撮影方法も本記事中で紹介している方法で行なってください。

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