水冷システム搭載のAVノート
富士通「FMV-BIBLO NW/D90D」
富士通の「FMV-BIBLO NW/D90D」は、同社のノートパソコン「FMV-BIBLO」シリーズの最上位に位置するフラッグシップ製品である。水冷システムの導入による「静音」をセールスポイントとし、今回取り上げる製品の中では唯一の3波対応デジタルテレビチューナー搭載製品である。地デジはもちろん、BS/CSデジタルの番組視聴や録画にも対応できるのだ。
液晶ディスプレーは1366×768ドットとアスペクト比が16:9の16型ワイド液晶パネル「スーパーファインDXII液晶」で、フルHD解像度の表示はできない。基本スペックは、CPUがCore 2 Duo P8700(2.53GHz)でメモリーは4GBを搭載。グラフィックス機能にはチップセット内蔵機能(GMA 4500HD)を使用する。内蔵HDDは500GBで、光学ドライブは記録型BDドライブといった構成である。
BS/CSデジタルの視聴・録画に対応する
3波デジタルテレビチューナーを搭載
BIBLO NW/D90D最大の魅力は、「BS/110度CSデジタル放送(以下BS/CS)への対応」だろう。デジタルテレビチューナーを搭載するパソコンは少なくないが、特にノートでは大半が地デジ専用だ。それだけにBIBLO NW/D90DでのBS/CS対応は貴重である。BS/CSではスポーツやドキュメンタリーといったジャンルで良質の番組があるだけに、3波対応チューナーに魅力を感じる人もいるだろう。ただし、デジタルチューナーは1基なので、2番組同時録画や裏番組録画はできない。
もうひとつのセールスポイントである静音性については、水冷式なので冷却液循環ポンプの低い動作音が常にする。音量はメーカーによれば、テレビ視聴時で人のささやき声よりも小さい25dB程度という。たしかに動作音は小さく感じるものの、パソコンの前でテレビを視聴するとテレビの音とともに動作音が聞きとれる程度ではある。あまり過剰な期待はしないほうがいいが、空冷ファンの音が苦手な人には魅力あるポイントといえよう。
状況に応じて便利に使える
多機能タッチパネルを搭載
BIBLO NW/D90Dならではの面白い特長として、キーボードの上側に搭載された4型ワイドの多目的液晶パネル「タッチスクエア」がある。タッチスクエアは480×272ドットの表示に対応するタッチパネルで、処理に応じてさまざまな機能を表示できる。
例えば、テレビをフルスクリーンで視聴する際には、タッチスクエアにはチャンネル・音量といったテレビの操作に関するコントローラーを表示できる。さらにタッチスクエア上にテレビを表示することも可能だ。メインのディスプレーでほかの作業しながら、タッチスクエアでテレビをながら見するといった使い方ができる。
視線の移動がデスクトップとタッチスクエアの縦方向移動となるため、頻繁に目を落とすのはやや疲れるが、作業領域とテレビ表示領域を完全に分離できるのは魅力である。
FMV-BIBLO NW/D90D の主な仕様 | |
---|---|
CPU | Core 2 Duo P8700(2.53GHz) |
メモリー | 4GB |
グラフィックス | Intel GM45 Expressチップセット内蔵 |
ディスプレー | 16型ワイド 1366×768ドット |
HDD | 500GB |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ |
無線通信機能 | IEEE 802.11b/g/n(Draft 2.0) |
カードスロット | ExpressCard/54、ダイレクトメモリスロット(SD/SDHCメモリーカード、メモリースティック/PROに対応) |
インターフェース | USB 2.0×4、eSATA、IEEE1394、HDMI出力、アナログRGB出力、10/100/1000BASE-T LANなど |
サイズ | 幅約385×奥行き276.5×高さ36.9~49.4mm |
質量 | 約3.4kg |
バッテリー駆動時間 | 約1.1時間 |
OS | Windows Vista Home Premium SP1 32bit版 |
価格 | 24万円前後 |
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