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サーバトラブル解決のセオリー 第5回

ファイルのロック機構やパーミッションの設定に注意

ファイルサーバのファイルが操作できない

2009年07月24日 09時00分更新

文● のりぞう

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Sambaのファイルにアクセスできない

 Sambaサーバを利用していて、適切なアクセス権が設定されているにもかかわらずファイルにアクセスできない場合には、サーバのOSとクライアントコンピュータのOSの仕様の違いが原因である可能性がある。

パスの長さ制限

 Windowsは扱えるフルパス名の上限が260文字しかない。これは、ファイル名ではなくホスト名を含めたフルパスであるという点に注意してほしい。Sambaサーバにログインしてこの制限を超えるファイルやフォルダを作成するとWindowsクライアントからアクセスできない(画面6)。また、Windowsサーバでも異常に長い名前を持つフォルダや、ファイルを格納したフォルダの名前を長いものに変更すると同様のトラブルが発生する。

画面6 Windowsにはフルパス名は260文字までという制限があるために、該当するファイルにアクセスできない

大文字/小文字の区別

 「ファイル名が文字化けする」でも触れたが、Windowsのファイルシステムは大文字と小文字の違いを保存するが、UNIX系のOSとは異なりそれぞれを区別して処理しない。そのため、Sambaサーバにログインして“small”および“SMALL”という名前のディレクトリを作成するとWindowsクライアントからはいずれか一方しか開けなくなる

Mac OS Xでのファイル名

 共有ディレクトリにファイルがあるにもかかわらず、Mac OS X上からそのファイルが見えないということがある。これは、31文字よりも長いファイル名を持つファイルに、アップルのファイル共有プロトコルであるAFPを使ってアクセスした場合に発生する。Mac OS Xでは、255文字までのファイル名を扱うことができる。しかしAFPでは、古いMac OSとの互換性のため31文字よりも長いファイル名が扱えないようになっている。このため、実際にファイルが存在するにもかかわらず、ファイルの存在そのものがまったく見えなくなってしまうのだ。

 Mac OS Xで長いファイル名のファイルにアクセスする場合は、プロトコルにSMBを使えばよい。ただし、ファイルサーバ側の設定によっては全角文字のファイル名が化ける可能性があるので注意してほしい。

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