日本ヒューレット・パッカードは7月16日、Windows Embedded Standard 2009を搭載するシンクライアント「t5730w Thin Client」、「t5630w Thin Client」の発売を開始した。
Windows Embedded Standardは、「Windows XP Embedded」の後継となる組み込み機器向けOS。ベースはWindows XP Service Pack 3だが、Internet Explorer 7やWindows Media Player 11、.NET Framework 3.5、Windows Server 2008が搭載するRDP(Remote Desktop Protocol) 6.1対応のクライアントなど、XP SP3には標準搭載されていないアプリケーションに対応する。また、機能がコンポーネントに分割されており、機器メーカー側で必要なコンポーネントだけを選んで組み込むことができる。
t5730w Thin Clientは、2GBのフラッシュメモリにWindows Embedded Standardを格納し、CPUにAMD Sempron 2100+を採用する重さ1.6kgのシンクライアント。グラフィックスコントローラにATI Radeon X1250を搭載しており、2048×1536ドット(1677万色)の表示が行なえる。ミニD-SUBおよびDVI-D端子を搭載しており、デュアルディスプレイで使うこともできる。価格は6万900円から。
t5630w Thin Clientは、CPUにVIA Eden 1 GHzを採用する重さ1.54kgのシンクライアント。ストレージには、2GBのフラッシュメモリを搭載。グラフィックスコントローラはVIAChrome9 HC3で、最大解像度は1920×1200ドット(1677万色)。価格は3万7800円から。
両製品ともRDP6.1のクライアントのほか、Citrix ICA 11.0やVMware View 3.0などのリモートデスクトップ/VDIクライアントソフトウェアをプリインストールする。また、Altiris Deployment Solution、HP Device Managerといった運用管理ツールも付属しており、シンクライアントイメージの配布やパッチ適用、システム設定の変更などの集中管理が可能となっている。
なお、発売記念キャンペーンとして、9月30日までの期間限定で17インチディスプレイがセットになった特別価格モデルを販売する。t5730w Thin Clientとディスプレイのセットが5万9850円、t5630w Thin Clientとのセットは4万8300円。
