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痛車でラリー! メロンブックスランサーの挑戦! 第7回

北の大地1000kmの道程をメロン号が見事完走!

2009年07月15日 19時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部

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メロン号、凱旋!

 ラリーの朝は早い。DAY2最初のギャラリーステージは朝6時半のオープンだ。SS12とSS15の舞台となるシノチアキは観戦ポイントがひとつしかないが、連続するコーナーをじっくり見ることができるのである。最初から見ていると、コーナーの路面がどんどん掘れてきて、メロン号が通過する頃にはヒザより少し下くらいまで深い轍になっていた。

 DAY2は最長で10kmちょいのSSしかないので、DAY1ほどの厳しさはないが、それでもハイスピードラリーには変わりなく、一瞬のミスが即リタイアになるのは同じ。そんなステージの数々に、パワステを修復したメロン号が挑む!

 1回目のシノチアキでは「4分59秒1」でステージ順位が10位、2回目の同ステージも「4分53秒5」で10位となかなかの健闘を見せた。どうやらトラブルらしいトラブルは発生せずに、順調にステージをクリアしているようである。そのほかのステージの順位を見ると、SS13のヌプリパケ1では9位、SS14の本別1では8位、SS16のヌプリパケ2も8位、SS17の本別2では11位、最終のSS18帯広4では9位と、DAY2のほとんどのSSでトップ10以内に入るという活躍ぶりだった。

 最終結果は

  • 総合順位:13位(全21台)
  • 総合タイム:2時間43分15秒8
  • トップとの差:+24分16秒7
  • ペナルティ:3分20秒

 という成績になった。TC(タイムコントロール:チェックポイントのようなもの)への早着と遅着によるペナルティがあったものの、全体的にサバイバルとなったこのラリーで最後まで生き残れたのは、今後のラリー活動への大きな自信になるだろう。

 こうして、ラリー北海道1000kmの戦いは終了した。

 メロンブックスラリーチャレンジの次戦は、9月25~27日の新城ラリー(愛知県)である。その次の吉野ヶ里ラウンドと合わせて、ターマック(舗装路)2連戦となる。グラベル(未舗装路)とはまた違った走り方が求められる戦いで、メロン号はどのような活躍を見せてくれるのだろうか? ぜひ応援しにいってほしい。

浜選手インタビュー

 ラリー北海道への参加はものすごいプレッシャーがありました。僕みたいなラリー初心者がいきなりこんなハイスピードラリーに出場するということで、心配だったんです。でも、中村選手がコ・ドライバーとして僕のことをうまく抑えてくれて、結果、無事に完走できたことは彼のおかげであり、まずは中村選手に感謝したいですね。

 今回のラリー北海道で一番苦戦したのは、ダートトライアルと違って、タイヤが掻いた「轍」の存在です。あそこにうまくタイヤを乗せていかないと、ハンドルが持って行かれてしまうんです。ここになかなか乗せられなくて、パワステも壊しちゃったし。ただ、逆に考えればそのくらいで済んで良かったなと。中には駆動系やエンジンを潰してしまうこともあるみたいですしね。

 次の新城ラリーはターマックですが、僕は昔、ジムカーナをやっていたこともあるので、その経験が活かせればいいなと思います。ターマックのサスペンションって硬いんで、それに慣れるためにこれから練習が必要になりますけど、ラリー北海道で「ペースノートを使った走り方」にだいぶ自信がついたので、頑張りたいです!

中村選手インタビュー

 この3日間を振り返って見ると、非常に充実した毎日だったな、と。例えば、私はダートのナビゲーションをした経験があまりないんですが、ペースノートリーディングとかナビワークのダートとターマックの違いとか、身をもって体験できましたし、得るものがたくさんあったラリーでした。

 メロン号は他のチームのクルマと比べると、足回りがかなり劣っているんです。実は、まったくのダートラ仕様なんですよ。前戦の広島ラウンドと同じ足回りを使っているんです(笑)。なので、耐久性がない。それをなんとかダマしダマし最後まで走ることができたのは、抑えるところではキッチリ抑えてくれた浜選手のおかげですね。ペースノートを信じて走ることで、どれだけタイムが出るかとか、どれだけスピードを出せるかとか、今回のことで浜選手も大きく進化したと思います。ラリー前は、最初でリタイヤしたらスーパーラリー(リタイヤしても再走できるシステム)で復活して~、とかそんなシナリオも考えていましたから(笑)。

 新城ラリーは練習半分、本番半分のつもりで挑みます。浜選手はターマックの林道を走るのはほとんど初めてですから。そして、最終戦の吉野ヶ里ラウンドで、今年1年間で身につけたものをぶつけられればと考えています。

 みなさん、応援ありがとうございました!

(次のページへ続く)

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