このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

コスト削減100本ノック 第8回

オートコンフィグで設定の手間を大幅軽減

【8本目】ルータ保守費用削減はコールドスタンバイで

2009年07月15日 09時00分更新

文● 伊藤玄蕃

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

オートコンフィグを活用しよう

 最近では、費用をかけずにシステムの停止時間を短くすることが可能なコールドスタンバイの仕組みが普及しつつある。「オートコンフィグ」「ゼロコンフィグ」「アクティブスタートアップ」などベンダーやプロバイダによりさまざまな名前で呼ばれているが、内容や目的はほぼ同じである。ここでは「オートコンフィグ」で統一する。

 オートコンフィグは、ルータをネットワークにつないで電源を入れるだけで自動的に最新の設定が投入され、ユーザーの要求通りに動作するという機能である。この機能は、IIJが自社のインターネットVPNサービス用に開発したルータ「SEIL(ザイル)」シリーズで2003年に初めて実装された。ルータは起動すると最初に管理サーバへ接続し、自分自身のIDをもとに設定情報を管理サーバから取得して、動作を開始する。ルータの設定内容は管理サーバ上のGUI(Webインターフェイス)を使って管理サーバへ保存する。保存した設定は管理サーバに対する指示によりルータへプッシュ配信されるため、動作中のルータにリアルタイムで反映できる。停止中のルータであれば、次回の起動時に設定が反映される。オートコンフィグを活用すれば、ルータに対する個別の設定作業が不要になるため、障害時のルータ交換作業も一般社員に依頼できる(図2)。

図2 SEILが搭載するオートコンフィグのメリット(IIJのリリースより)

 これによりルータ障害時のシステム停止時間は、予備機を保管場所から障害発生拠点まで配送するのにかかる時間だけになり、専門能力を持つ設定作業担当者を予備機の保管場所や障害発生拠点に送りこむ必要もなくなる。このように、オートコンフィグを前提としたコールドスタンバイであれば、システム停止時間を短縮しながら保守費用を圧縮することが可能になる。

 現在は、こうした機能がIIJの製品だけでなく、NECやセンチュリーシステムズなどほかのベンダーのルータにもOEMで組み込まれている。当初は管理サーバに接続するにはインターネットを経由する必要があり、企業用ネットワークとしてはインターネットVPN環境だけでしか利用できないという制限があったが、最近では広域EthernetやエントリーVPN環境でも利用できるように機能が拡充している。

 また、NTTPCコミュニケーションズでは同様の機能(アクティブスタートアップ)をシスコ製ルータに組み込んで、同社のインターネット接続サービス「InfoSphere IP インターネットVPNソリューション」で提供している。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事