このページの本文へ

2009じゃ終わらない ジャストに聞くATOKの進化

2009年07月16日 12時00分更新

文● 宮坂琢磨、広田稔/ASCII.jp編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

実は最大2ヵ月無料で使える「ATOK 定額制」

── Macに定額制を導入した意図は何でしょうか?

佐藤さん

定額制については、ATOKビジネス統括 ビジネスオーナーの佐藤洋之氏に話を聞いた

佐藤:Windows版を出した際、Macユーザーの皆様から「なぜMac版出さないの?」とお叱りを受けていましたが、実はその時点でMac版の発売も視野に入ってたんです。ちなみに「Linux版はないのか」といった声や、「定額ですべてのOSで使えるようにして欲しい」という意見もいただいてます。

 定額制は、300円でATOKを試してみることができるシステムでもあります。従来、ダウンロード版でバージョンアップしたときの4725円が最安値だったところを、もっと安価に導入できるようになったわけです。

 ATOKを毎年購入いただいている方だけでなく、新しく使ってみたい方、たまにしかバージョンアップしない方など、幅広いユーザー層に受け入れていただけると思っています。


── 定額制は、最初の1ヵ月は無料で使えるとうかがいましたが……。

佐藤:定額制は、まず体験版を1ヵ月使っていただきます。そして定額制の申し込み月も無料になるので、例えば月初めから試用して、その翌月の初めに加入すると、まるまる2ヵ月が無料で使えます。


── 300円という金額にも驚きました。

井内さん

パッケージ版を担当されているATOKビジネスオーナーの井内有美さん

佐藤:大英断だったと思います。社内では「パッケージ版の売り上げが下がるのではないか」という意見もありましたが、実際にはほとんど影響がありませんでした。むしろ定額版から初めてATOKを使う新規ユーザーが増えています。

井内:これまで10代、20代の方々にとっては、パッケージ版はハードルが高かったのかもしれません。しかし定額制なら、より気軽に利用していただけると思います。


── 一方で定額版には、パッケージ版/ダウンロード版にある辞書コンテンツが含まれておらず、御社のオンラインストア「JustMyShop」で別途購入するようになっています。この理由は何でしょうか?

佐藤:日々、更新されるものであれば、定額制に切り替えるメリットがあると思いますが、辞書は頻繁に更新されるものではないので、別途購入していただいた方が結果的にリーズナブルになります。


EGBRIDGE終了の今、ATOKがMacで果たすべきこととは

── 定額制で初めてATOKを使われる方が増えるかもしれませんが、そうした初心者の方に、ATOKを使うことで変わること、できることを教えてください。

佐藤:ひと言で言えば「変換精度がよくなる」「入力効率が上がる」ということですね。去年、とても人気のあるブログのエントリーでも「ATOKを使うと3倍速く入力できる」と触れていただきました。あとは「賢そうな文章が書ける」ということ。これは私の実体験でもあります(笑)。


── 「賢そうな文章が書ける」とは?

佐藤:わからない言葉や、咀嚼できていない用語でも、確認しながら使うことができます。例えば、会議中で出てきた分からない単語でも、ATOKが表示する入力候補で調べることも可能です。

 今回のMac版の特徴として、ウェブ上の辞書を呼び出せるようになりました。ひとつの単語に関して、色々な辞書を比較できるので、より使いやすくなったのではないでしょうか。


── 先ほど出てきた「変換精度が上がる」という話に関連して、変換辞書において、同じ音の単語はどのように優先順位を付けているのでしょうか?

竹原:同音語における表記の順序は、ATOKの変換辞書に格納されていますが、それは弊社の変換辞書を作っている専門チームが日々、議論を交わしながら決めています。

 やはり時代によって使われる言葉が変わってくるので、そこも加味しながら順序を変えています。ATOKの辞書は、プログラムと同じくらい重要な部分なので、そこをしっかりケアしているところがATOKのアドバンテージだと考えています。


── 現状、ATOKはWindows版が先行していますが、Macオリジナルの機能はでてこないのでしょうか?

竹原:私自身が、プライベートではMacユーザーなので、もっとユーザーインターフェースや操作性がMacになじむようにしたいと思っています。

エルゴソフト

Mac用の日本語入力システム「EGBRIDGE」を作っていたエルゴソフトは、2008年1月28日でパッケージソフト事業から撤退した

 「EGBRIDGE」のように、Macをメインのプラットフォームとして開発された製品と比べると、ATOKはまだまだMacに対する意識が足りてないと感じてました。

 しかし、EGBRIDGEも販売終了となって、現状、ATOKがMacにおける日本語入力のほぼ唯一の選択肢となったからには、そこに関して果たすべき責任が出てきていると思っています。それならば、作り込みの部分から見直して、最新のOSでも安定するようにしたり、今まで以上にケアをすべきでしょう。

カテゴリートップへ

Apple Store オススメ製品

ASCII.jp RSS2.0 配信中