このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

電子メールの秘密 第3回

互換性を実現するためのメッセージの形式を知ろう!

メールの中身をのぞいてみませんか?

2009年07月14日 09時00分更新

文● 遠藤哲

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

メールマガジンを実現する仕組み

 複数の宛先にメールを送信する、というとメールマガジン(メルマガ)が思い出される。多ければ数万人におよぶ購読ユーザーに対して、いったいどのように送信しているのだろうか。まずはメールマガジンの仕組みということで、原型となる仕組みから解説していこう(図5)。

図5 メールマガジンの仕組み

 ほとんどのメールサーバには「エイリアス」という仕組みが備わっている。たとえば“nmag-club”といったエイリアス(別名)を作成すると、このエイリアスと複数のメールアドレスを対応づけたリストを作ることができる。このリストをメーリングリストと呼んでいるのである。

 作成したエイリアスはメールサーバに保存され、メールの宛先としてnmag-club@example.jpというように指定できる。このメーリングリスト宛にメールを送信すると、受信したメールサーバは登録されているエイリアスのリストを読み出し、リストに登録されているメールアドレスへメールを送信するのである。

 エイリアスを指定した場合は、実際に送信したメールアドレスを知ることができない。これはエイリアスがメールサーバにあり、それを宛先とする場合にのみ登録されているメールアドレスをエンベロープに展開して送信するためである。

 メールサーバをインストールしただけの場合、エイリアスの登録はメールサーバ管理者の手作業による登録となる。しかしこれではメーリングリストの登録や解除といった作業が大変だ。そこで利用されているのがメーリングリストのサーバアプリケーションである。このアプリケーションは、メルマガのメーリングリスト(エイリアス)にメールアドレスを登録または削除を行なっているわけだ。

 ユーザーがメルマガの購読を申し込む場合、Webページ上のフォームなどにメールアドレスを入力することが多い。そのWebページはメーリングリストのアプリケーションと連動していて、そのメルマガのエイリアスにメールアドレスを登録または削除しているのである。

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事