メールマガジンを実現する仕組み
複数の宛先にメールを送信する、というとメールマガジン(メルマガ)が思い出される。多ければ数万人におよぶ購読ユーザーに対して、いったいどのように送信しているのだろうか。まずはメールマガジンの仕組みということで、原型となる仕組みから解説していこう(図5)。
ほとんどのメールサーバには「エイリアス」という仕組みが備わっている。たとえば“nmag-club”といったエイリアス(別名)を作成すると、このエイリアスと複数のメールアドレスを対応づけたリストを作ることができる。このリストをメーリングリストと呼んでいるのである。
作成したエイリアスはメールサーバに保存され、メールの宛先としてnmag-club@example.jpというように指定できる。このメーリングリスト宛にメールを送信すると、受信したメールサーバは登録されているエイリアスのリストを読み出し、リストに登録されているメールアドレスへメールを送信するのである。
エイリアスを指定した場合は、実際に送信したメールアドレスを知ることができない。これはエイリアスがメールサーバにあり、それを宛先とする場合にのみ登録されているメールアドレスをエンベロープに展開して送信するためである。
メールサーバをインストールしただけの場合、エイリアスの登録はメールサーバ管理者の手作業による登録となる。しかしこれではメーリングリストの登録や解除といった作業が大変だ。そこで利用されているのがメーリングリストのサーバアプリケーションである。このアプリケーションは、メルマガのメーリングリスト(エイリアス)にメールアドレスを登録または削除を行なっているわけだ。
ユーザーがメルマガの購読を申し込む場合、Webページ上のフォームなどにメールアドレスを入力することが多い。そのWebページはメーリングリストのアプリケーションと連動していて、そのメルマガのエイリアスにメールアドレスを登録または削除しているのである。
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