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ここがスゴいぞっ! iLife ’09 第11回

さらに上を目指せ ポッドキャスト収録のコツ6連発

2009年07月07日 17時00分更新

文● 内山秀樹

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正しいモニタリングを実現するヘッドホン

 録音中の音声を聞く(モニタリング)ためのヘッドホンにも、ちょっとこだわってみてはいかがだろうか? 正確な音を確認しながら録音することは、よりクオリティーの高いポッドキャスト作りを目指す上で欠かせない要素だ。

 ヘッドホンの種類には、「オープン」や「セミオープン」と呼ばれる外部に音が漏れるタイプのものが存在するが、これはレコーディング時にマイクから余分なサウンドを録音されてしまうのでNG。基本的には、再生能力にも優れたカナル(耳栓)型のインナーイヤーヘッドホン、もしくはプロのスタジオなどでも採用している密閉型ヘッドホンを利用しよう。

カナル型のイヤホンの代表例

IE-10

Ultimate Ears「IE-10」は、ステージ実績のある同社のテクノロジーを駆使したカナル型リファレンス・イヤフォン。価格はオープンプライスで、市場予想価格は1万4700円前後

Image X10

Klipsch Audio Technologies「Image X10」は、iPodなどの携帯型音楽プレーヤーに便利な小型インナーイヤーイヤホン。再生能力が高いため、レコーディング時のモニタリングにも使える。価格は3万9800円

密閉型ヘッドホンの代表例

MDR-CD900ST

ソニー「MDR-CD900ST」は、長年、定番として多くのレコーディングスタジオで愛用されているプロ仕様のモニターヘッドホン。プロダクション、放送局などでも多く見かける。価格は1万8900円

ATH-M50

オーディオテクニカ「ATH-M50」は、長時間の録音作業も快適に行なえるよう、耳にフィットする形のイヤーパッドや可変ヘッドバンドを採用するプロ向けヘッドホン。価格はオープンプライスで、実売価格は1万2800円前後


録音時にオススメなエフェクトを紹介

 GarageBandには、音声を加工するために、プロ品質のさまざまなエフェクトががあらかじめ搭載されている。例えば、コンプレッサー、イコライザー(EQ)、エコー、リバーブなどの一般的なエフェクト、エレクトリックギター用のストンプボックスエフェクトなどだ。これら多種多様なエフェクトの中から、ポッドキャストで役立つものを紹介しよう。


コンプレッサー

 まず、オススメしたいのが、音声の最も大きい部分と最も小さな部分の間の差を小さくし平均化してくれる「コンプレッサー」だ。急激な音量変化を抑えることで、再生能力や音質がやや劣るポッドキャストなどでも、よりいい再生状況を作り出すことができる。

コンプレッサー

「コンプレッサー」では、声の音量が急激に変化し歪みなどが生じないように、音の圧縮をしはじめるレベル「しきい値」や、その「圧縮比」、しきい値を超えてから圧縮しはじめるまでの時間「アタック」、さらに「ゲイン」により音量を微調整する


リダクション

 どんなに細心の注意を払っていても混入してしまうノイズを低減してくれる「リダクション」系のエフェクトもぜひ活用したい。

 特に「バスリダクション」や「スピーチエンハンサー」といったエフェクトを使用すれば、耳障りな低音域や、余分なノイズをカットすることが可能だ。室内での収録のみならず、野外でレコーディングするなどのシチューエーションでも活躍してくれるだろう。

バスリダクション

「バスリダクション」では、カットする周波数「フリーケンシー」を設定することにより、それより低い周波数帯のサウンドがカットされるフィルターに類似したエフェクト効果を得られる

スピーチエンハンサー

「スピーチエンハンサー」では、録音時のマイクからのノイズを軽減してくれる。また、マイクのタイプやボイスのタイプも選択可能となっているので、自分の声質やマイクの種類にマッチしたベストな設定を施せる

 ここまでの解説を見て、「エフェクトの設定は、何だか面倒そうだな」と思っている方も多いかも? でも、どうぞご安心を! GarageBandなら、これらエフェクトの設定を数回のクリックだけで簡単に行なえます。

 GarageBandから、エフェクト設定したいトラックを選んだら、トラック情報エリアからブラウザで「Podcasting」をクリック。12種類のプリセットの中から好みのイメージに一番近い設定を選ぼう。

 設定を選んだら、同じ画面内にある「編集」タブをクリックしよう。すでにポッドキャストの録音に最適なエフェクトの数々が、設定済みとなっているのが確認できるはずだ。もちろん、これらエフェクトの各種設定は、ユーザー自身が手動で調整することもできる。

GarageBandの画面右下にある「i」ボタンをクリックしトラック情報を表示する。リアル音源のブラウザから、「Podcasting」などプリセットを選ぶだけで、複数のエフェクトをいっぺんに設定可能だ

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