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「100円でも送料無料」繁盛店に学ぶ非常識なメール術 (1/3)

2009年07月04日 00時00分更新

文●三浦たまみ

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なぜ、あのネットショップは今日も繁盛しているのか? なぜ、自分のショップでは商品が売れないのか?
他にはない強い商品開発力、他店を引き離す圧倒的な集客手法、一度捕まえたお客を逃がさない囲い込み術……と、成功したネットショップには現場で蓄積されたノウハウがある。本連載では、全国の優れたネットショップの事例からそのノウハウを公開。あなたのショップの“勝ちパターン”を見つけるヒントにしよう。

■今回の成功ネットショップ:
ハンガー専門店『ハンガーのながしお』


 昭和22年、木製ハンガーの製造卸を長塩産業株式会社を設立。ネットショップは、2001年楽天市場にて開業。ハンガーやその関連商品、メンテナンス商品等を扱う。2007年10月、月商4000万円を突破。現在、ネットショップ事業は、長塩さんを入れて3名が行なっている。


懸賞目当ての人を、”メルマガの力”で顧客に結びつける!

 小規模ネットショップでも有料広告の出稿を視野に入れる必要がある点については前回j述べた通りですが、出稿するだけで売り上げに結びつくわけではありません。出稿後、いかに興味を惹かせ、「買いたい!」と思わせるサイト作り、メルマガ作りができるかが問われます。ハンガー専門店の『ハンガーのながしお』は、メールアドレスを取得できる懸賞関連の広告をメインに出稿しましたが、集めたメールアドレスをフル活用するため、メルマガ上でさまざまな“仕掛けづくり”を行ない、購入者を増やしていきました。



「初対面号」は、100円のハンガーから送料無料

 『ハンガーのながしお』は、初めて懸賞やプレゼント企画などからメルマガ登録してくれた人に対して、以下の手順でメールを配信し、顧客を呼び込む工夫をしています。

1回目 2回目 3回目以降 不定期
メールの概要 「はじめまして」メール セット商品などの販売メール 既存のメルマガ購読者と合体させて、通常メール [VIP 通信]
主なメールの内容 ・店主の挨拶
・ハンガーを購入する必要性などの情報提供
・送料無料
・セール情報
・今日のお知らせ (目次)
・店主の挨拶
・共同購入情報
・ポイント10倍情報
・オークション
・今日のお知らせ (目次)
・店主の挨拶
・ポイント10倍情報
・ハンガーやその他商品
など特定のお買い得商品
・店主の挨拶とVIPセールのお知らせ
(挨拶の文章の中で、お買い得な商品情報などに触れ、 そのままURLに移動させる)
メールのポイント ・ハンガーの情報提供に徹する
・メールの最後で「全品送料無料」をうたう
・ほとんどの企画にセット商品情報を盛り込む
・通常販売通り、 「5250円以上送料無料」に変更して販売
店長の失敗談などショップ とは関係のない情報もたくさん盛り込み、 楽しく読めるメルマガを目指します。 そのうえでお買い得品をプッシュ 一度でも購入してくれた顧客を[VIP]扱いにし、 購入者だけのおトク情報を提供
・IDやパスワードを入力しないと入れないページに誘導し “特別感”をあおる

 懸賞、プレゼント経由でメルマガ登録した人だけに送るメールは、基本的に2回目まで。3回目以降は、既存のメルマガ購読者同様、通常メールを配信する流れになっています。

ながしお

「ハンガーのながしお」の長塩康正さん

 1回目のメールのポイントは、『スーツのサイズに合ったハンガーを使っていますか?』など、あくまでもハンガーの情報を発信する内容に徹したうえで、最後の方で、『今だけ送料無料!』という売り文句を出すこと。たとえ100円のハンガー1本しか購入しなくても送料無料にしています。明らかに採算が合わない可能性があることを、なぜやるのでしょうか。

「どんな商品でもいい、まずは1回買ってほしいから。今まで買ったことのないお店で買ってもらうまでのハードルは高いんです。逆に1回買ってもらえると、その後、購入に至るまではだいぶラクになる。100円のハンガーを購入し、その後リピーターになってもらえるなら、ここで送料を無料にすることはたいした問題にはなりません」(長塩康正さん)

  また、1回目のメールの件名は、

はじめまして。オシャレ人、こだわり人が集う店。ハンガーのながしおです♪

と、「初対面号」であることを強調するとともに、どんなお店か紹介するのがメイン。「○割引」といった売り文句は極力排除し、押し売りのように捉えられない件名を心がけています。

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