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サーバトラブル解決のセオリー 第3回

RAIDに頼り過ぎないことが肝心です

ハードディスクのクラッシュに備えよう

2009年07月10日 09時00分更新

文● 堀口幹友/キャンユー

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サルベージを試す

 ハードディスクが物理的に損傷し、Windowsの回復コンソールやLinuxライブCD/DVDでも復旧できない場合、いよいよダメモトでサルベージに挑戦するしかない。ハードディスクをPCから取り外し、正常に動作するPCに接続してみよう。Linuxであれば、fsckやdd、hexdumpといったコマンドで復旧を試みる。ファイルシステムの破損だけであれば、何とかなるかもしれない。しかし、物理的に故障したハードディスクを復旧することは、かなり難しい。最後は専門業者に依頼するしかない。

SMARTの活用

 PCやハードディスクを高い所から落としたり、硬い物にぶつけるなど、物理的なショックを与えた場合はともかく、それ以外の原因でハードディスクが物理的に故障する場合、突然ではなくなんらかの予兆があることがある。もしその予兆を察知できれば、ハードディスクの故障に起因するトラブルを未然に防げる。具体的には、故障する前に新品のハードディスクに交換してしまうわけだ。

 その判断に有用なのが、SMART(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)だ。現在販売されているほとんどのハードディスクが標準でSMARTに対応している。したがって、あとはその情報を表示するためのツールがあればよい。このツールには、ハードディスクメーカーが提供するものもあるし、フリーソフトウェアのSpeedFanなどもある(画面5)。

画面5 SpeedFanでSMARTを表示

 導入後は、エラー率などの数値の変動に注意しながら運用し、故障の予兆があれば、早めに手を打つようにしよう(表4)。温度が高いままならファンも疑ってみたい。

表4  SMARTのおもな表示項目

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