最大の課題は知名度、硬直化した市場を活性化できるか
NAVERがいかに優れたコンセプトや機能を持つサービスであったとしても、「意味のある3位に付けたい」(森川社長)という目標を達成するにはまだ相当な壁がある。最大の弱点は、知名度の低さだ。特に「NAVERまとめ」のような機能は、短期間にいかに多くのユーザーを呼び込み、盛り上げ、かつ質の高い情報を集められなければ、あっという間に「使えない」との烙印を押されてしまうだろう。
Bingにはマイクロソフトの看板と、Windows標準のWebブラウザー「Internet Explorer」のホームページに初期設定されている(正確には「MSN」だが)という“武器”がある。従来のliveサーチとの違いがきちんと伝われば、シェアを伸ばすことはあっても落とすことはないはずだ。だがいまのところNAVERにはそうした武器はない。Ask.jpのサービス終了、再上陸したLycosの撤退、ユーザーが伸び悩むBaiduなど、ここ数年日本に参入した外資系検索エンジン/ポータルの動きを見ても、成功を収めたといえる事例がないことも気になるところだ。
検索精度にもまだまだチューニングが必要そうだ。たとえば、「ASCII.jp」で検索するとなぜか「BUSINESS ASCII.jp」が最上位に表示されるなど、現時点では首をかしげたくなる結果も少なくなかった。
NAVERが今後、どのような秘密兵器をもってユーザーを獲得し、支持を広げていくのか。同社の次の施策に注目だ。
